最前線のAIチップ
2025-06-04 12:57:21

カナダで発表!再構成可能なAIチップ開発の最前線に立つ中原氏

国際会議での発表に注目!



2025年6月4日、カナダケベック州モントリオールで開催される国際会議「The 34th International Workshop on Post-Binary ULSI Systems(ULSIWS)」において、Tokyo Artisan Intelligence株式会社の中原啓貴氏が特別講演を行うことが決まりました。本講演では、同社が進めるエッジAI事業と新たに開発中の再構成可能なAIチップに焦点を当て、“Development of a reconfigurable AI-chip toward a computer vision-based intelligence system”のテーマで発表されます。

ULSIシステム技術の革新



この「ULSIWS」は、IEEEの多値論理に関する国際シンポジウム(ISMVL2025)と併催され、2値論理以降のULSIシステムの技術革新を議論する場として重要です。中原氏が発表する内容には、近年のAI技術の進展に不可欠な要素が含まれています。特にFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いた再構成可能技術に基づくビジョンAIチップの開発は、エッジAIの進化の鍵を握るでしょう。

FPGAは回路設計を柔軟に変更できる半導体チップで、AI処理に求められる最適な回路構成を簡単に実現可能です。この技術を応用することで、従来のCPUやGPUに比べ、高速かつ低電力でのAI処理が可能となります。これまでTAIでは、FPGAを活用하기つつ、特化型AIモデルを効率的に動作させることで、高い処理能力と認識精度を実現してきました。

次世代AI処理への挑戦



しかし、AI処理の要求はますます高まっており、特に重い処理や高い発熱問題が顧客から指摘されるようになりました。これを受けてTAIは資金調達を行い、次世代のAI処理に対応した新しいエッジAI専用チップの設計に着手しました。このチップは、現存のプラットフォームで直面している熱問題を克服し、より多くの社会実装の可能性を広げることを目指しています。新たに命名されたプラットフォーム「SEASIDE」に搭載される予定で、その成果が期待されています。

中原啓貴氏のプロフィール



中原氏は、東北大学の教授を兼任するTokyo Artisan Intelligence株式会社の代表取締役・CEO、CTOとして活躍しています。彼は半導体設計技術とAI、さらにはコンピュータアーキテクチャや組込みシステムについての専門家です。学生時代から半導体のデジタル設計に従事し、FPGAを用いた応用研究開発に注力してきました。2012年のAIブーム以前から深層学習に取り組み、2019年には英国のインペリアル・カレッジ・ロンドンにおいて客員研究員を務めました。その成果を基に、2020年にTokyo Artisan Intelligenceを設立し、AIと半導体技術の社会実装に取り組んでいます。

Tokyo Artisan Intelligenceについて



Tokyo Artisan Intelligence株式会社は、2020年3月に設立されたベンチャー企業で、東北大学の中原研究室からのスピンオフとして活動を開始しました。AIアルゴリズムをエッジ側で実行する技術に貢献し、リアルタイムかつ低消費電力のソリューションを提供することを目指しています。特に、医療機器や製造装置、インフラなど、様々な産業分野での応用が期待されており、顧客のニーズに応じたハードウェア実装からサポートまでを行っています。

イベント情報


  • - 日時: 2025年6月4日
  • - 場所: カナダ ケベック州 モントリオール
  • - 発表内容: Development of a reconfigurable AI-chip toward a computer vision-based intelligence system
  • - イベントURL: ULSIWS2025


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