レーザプロセッシング助成研究成果発表会が盛況に開催
2025年4月23日(水)、神奈川県のパシフィコ横浜で「第8回 レーザプロセッシング助成研究成果発表会」が行われました。このイベントは、公益財団法人天田財団の主催により、同日開催の「OPIE’25」の併設イベントとして位置づけられています。今回は「レーザプロセッシングの半導体分野への応用」というテーマで、参加者は会場で132名、オンラインで117名の合計249名に達し、大規模なイベントとなりました。
発表会の概要
発表会は、まず主催者である天田財団の伊藤克英理事長による挨拶からスタートしました。伊藤理事長は、同財団が1987年に設立され、金属加工とレーザプロセッシングに関連する研究や国際交流を促進してきたことを強調しました。特に、技術革新による社会課題へのアプローチの重要性を述べ、「我々の目標は常に一番であること」と力を込めました。
次に、理化学研究所の平等拓範氏が「レーザプロセッシングの半導体分野への応用」について趣旨を説明しました。
特別講演の内容
東京大学の小林洋平教授による特別講演では、「半導体後工程へ向けたAIレーザー微細加工」がテーマでした。高度な技術を駆使し、AIを活用したレーザー技術の未来についての洞察が示され、参加者は熱心に耳を傾けました。
助成研究成果の発表
続いて、助成研究成果の発表が行われました。
1. 奈良先端科学技術大学院大学のYalikun Yaxiaer准教授による、フェムト秒レーザーを利用した超薄板ガラスのナノスケール加工に関する研究。
2. 広島大学の岡本康寛教授による、高繰り返しピコ秒パルスレーザーを用いた微細溶融接合技術の発表。これらの発表は、半導体分野における新しい可能性を提案し、参加者の興味を引きました。
パネルディスカッション
発表会の最後には、「量産化&リフトオフ」をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。モデレーターには理化学研究所の平等氏が、パネリストには産業技術総合研究所のダニエラゼリーン氏、京都大学の下間靖彦准教授、大阪大学の佐野智一教授、東京大学の松久直司准教授が参加しました。各種専門家が集まり、熱く意見を交わしました。
まとめ
今回の発表会は、レーザープロセッシングの最前線を知る貴重な機会であり、参加者たちは新しい研究成果を通じてさらなるイノベーションの可能性を感じることができました。天田財団は、これからも次世代を担う技術者の育成と産業界への貢献を目指し、活動を続けていくことでしょう。
詳細な研究成果については、天田財団の
ホームページでも確認可能です。また、冊子の申し込みフォームから資料を手に入れることもできますので、興味のある方はぜひご利用ください。