新たな調達の流れ
2026-10-14 14:21:14

外食企業の一次産業参入が生む新たな調達の流れとは

外食企業が進める生産者との連携



近年、外食企業は「仕入れる」から「共に育てる」へとシフトしています。これまで市場から食材を調達するだけでは品質や供給の安定性が確保しづらくなったためです。円安や原材料費の高騰、さらには気候変動による影響が加わるなど、調達環境は厳しさを増しています。この背景には、農林水産省が食品企業に対し、国内産地との連携強化を求めていることもあります。これにより外食企業は、生産者や産地と深く関係を築き、食材の供給を安定化させるための新たな戦略を模索しています。

課題解決に向けた動き



今や94.6%の飲食店が仕入れ価格の上昇に直面しており、品質への期待も高まる中、企業は新たな選択肢を模索する必要があります。食材の安定調達を望む企業は、契約農家との提携や自社農場の設立、養殖事業への参入など、多様なアプローチを取っています。

例えば、サイゼリヤは自社でレタスの苗を育て、契約農家に供給する取り組みを行っています。モスフードサービスも地域生産者と協力し、「モスファーム」を展開。エー・ピーホールディングスは自社養卵事業で生産から流通までを一貫して管理し、独自の販路を確保しています。他にも数多くの企業が生産現場との関係構築に力を入れています。

くら寿司の戦略と「KURAおさかなファーム」



くら寿司では、2010年に始まった「天然魚プロジェクト」を活動の起点とし、水産業への関与を深めています。120以上の漁協と直接取引を行い、漁業従事者の収入安定化を図るための施策も展開しています。これに加えて、2021年には水産会社「KURAおさかなファーム」を設立。複数のアプローチを通じて海洋資源の保護と国内水産業の振興を目指しています。

さらに、「KURAおさかなファーム」では、オーガニックな養殖を行い、先進技術であるAIを活用して効率的な給餌を実現。また、委託養殖を通じて、生産者が安心して養殖に取り組めるような環境を整えています。AIによる自動給餌は生産者の負担軽減につながり、労働環境の改善も果たしています。

宇和島プロジェクトとの共同取り組み



くら寿司は、宇和島プロジェクトと連携し、地元の養殖魚「みかんブリ」の生産を進めています。このプロジェクトは、生産者と消費者を直接つなぐ新たなビジネスモデルを構築しており、強固な信頼関係をもとに商品化が実現しました。さらに、地域の特産品を利用した養殖魚の開発や、全量買い取りによる生産者のリスク軽減も進めています。

未来の水産業モデルを目指して



くら寿司とそのパートナーたちの取り組みは、単に自社のサプライチェーンを確保するだけではなく、水産業全体の持続可能性をも視野に入れています。新たな水産業モデルを世界の基準にまで引き上げることを目指しているのです。生産者との協働関係を築きつつ、食材供給の安定性、そして品質へのこだわりを持ち続けることが、今後の外食産業の鍵となるでしょう。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

関連リンク

サードペディア百科事典: くら寿司 養殖 水産業

トピックス(グルメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。