白馬村での新たな二地域居住推進プロジェクトが始動
株式会社カヤックが長野県白馬村や八十二銀行などと協力し、「白馬村二地域居住推進コンソーシアム」を結成しました。この共同プロジェクトは、国土交通省の「二地域居住先導的プロジェクト実装事業」に採択され、二地域居住を促進する新たな取り組みを開始します。
1.バックグラウンド
日本では少子高齢化や人口減少が進んでいるため、地域と都市の持続可能な共存が大きな課題となっています。このような状況に対応するため、国は二地域居住を推進する施策を講じ、多様な関与の形を促進しています。2024年には「二地域居住促進法」が施行され、制度的な支援も強化されます。ところが、現状では二地域居住が難しいという障壁が存在し、多くの人々が移住をためらっています。
2.プロジェクトの目的
このプロジェクトは、二地域居住の障壁を下げることを目的としています。具体的には、人材マッチングと住居問題を解消するためのシェアハウスの整備を通じ、2025年度末までに地域企業での就業と二地域居住者を5名確保することを目指しています。また、2029年度末までに累計50名の流入を見込んでいます。さらに、他地域への展開も視野に入れたモデルを構築していきます。
3.具体的な取り組み内容
この取り組みでは、以下の2つの主要な事柄に取り組みます:
A. 人材と地域活動のマッチング
地域企業の求人情報に加えて、環境保全活動や伝統行事の担い手を探す求人を発信します。二地域居住者が地域社会に参加し、経済的な安定を得るための仕事を見つけやすくなることを目指します。地域に溶け込むことで、住民とのつながりも深めることができるでしょう。
B. シェアハウスの設置
白馬村内の遊休民宿をシェアハウスに改修することで、住まいの初期費用を抑え、二地域居住希望者にとってのハードルを下げる施策を講じます。この改善により、地域での安定した生活基盤を構築できるようにすることを目指します。
4.参画団体と各自の役割
「白馬村二地域居住推進コンソーシアム」は、以下の団体で構成されています:
- - 白馬村:地域活動の担い手のマッチング支援を行い、受入れ態勢を整備。
- - カヤック:求人や地域活動の担い手の情報をマッチング及びPR。
- - 八十二銀行:地域企業の求人課題を掘り起こし、人材要件を明確化。
- - JOINS:地域企業と二地域居住希望者とのマッチング支援を実施。
- - H2 Innovator:宿泊施設のリノベーション及びシェアハウスの運営を担当。
5.まとめ
このプロジェクトを通じて、白馬村の二地域居住希望者は、仕事と住まい、そして地域活動との関わりを一元的にサポートされ、安心して移住を進めることができるようになります。今後もこの新たな取り組みが全国に広がることを期待しています。これが地域の活性化に寄与し、持続可能な未来を築く一歩となることでしょう。