概要
2026年1月18日、住み慣れた街を離れ、大阪府堺市にある国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)で、特別な講演会が開催されました。日本理化学工業株式会社の代表取締役社長、大山隆久氏が登壇し、親子連れや支援者を含む100名を超える参加者が集まりました。この会は、主催団体「キットパスつなぎ隊」と「虹色ぴーすの木」の共催で行われ、心温まる共生の場となりました。
「逃げられない覚悟」とは
オープニングでは、主催者の坂本千賀氏が自身の娘が自閉症と診断された時の体験を共有しました。彼女は、絶望的な思いを抱えながらも、娘の笑顔を大切にする決意を固め、支援の現場での経験から社会の厳しさを痛感したことを語ります。その中、大山社長の「社員たちと共に会社をやる決意」が親たちの覚悟と同じであると感じ、共感を呼びました。
家族の愛と影響
続いて行われたクロストークでは、新宅涼介氏が妹の死にまつわる心温まるエピソードを披露しました。厳しい状況下でも、妹は周囲に多くの愛と影響を与えていたことに気付いたエピソードが印象的でした。彼の言葉には「生きているだけで価値がある」というメッセージが込められており、参加者の心に響きました。
環境を人に合わせる
メインプログラムでは、大山社長が講演を行い、環境を人に合わせる重要性を訴えました。知的障がいを持つ社員が約7割を占める日本理化学工業の姿から、彼らがただの保護対象ではなく、価値ある「職人」であると語りました。特注の治具のエピソードを用いながら、自らを支えるための仕組みを紹介し、参加者たちに深い感銘を与えました。
夢を描くワークショップ
講演を受けて、参加者全員が「キットパスで夢を描こう」というワークショップに参加しました。シンプルな道具のみを使って、各自の夢を描き、夢を発表し合うことで、初対面の人同士が笑顔で夢を語り合いました。
お絵かきコーナーの挑戦
イベントのクライマックスは、お絵かきコーナーでの子供たちによる作品発表会でした。子供が描いた絵を重ね塗りし、そこから新たな表現を生み出す様子が観られました。これには、佐藤きみあき氏が「彼は色の重なりを実験し、研究者としての才能を発揮している」と解説しました。これこそが本イベントの核となるメッセージ、「困った行動」を「才能」と捉える視点の変革を体験する場となりました。
参加者の感想
参加者は「できない」を「活かす」という視点が重要であると強く感動したと回应しました。特に、手作りのキットパスがもたらす温かさや、発達障がいがある子供たちに対する希望の光を見いだしたという声も聞かれました。これらの体験を通じ、皆が共に支え合うことの大切さを改めて感じることができました。
未来へのメッセージ
大山社長は、子供たちの声がBGMのように響くこの場が、共に働く社会の原風景であると強調しました。そして、「合う環境がないだけ」との認識から、誰もが「社会の戦力」となり得る未来を創造していくことを目指すと力強く述べました。
終わりに
このイベントは、参加者にとってただの講演ではなく、心からの学びと感動をもたらす忘れられない一日となりました。