終戦80年目に沖縄芝居が横浜で復活
今年、戦後80周年を迎える12月、横浜市鶴見公会堂で特別公演「復活!横浜の沖縄芝居」が開催されます。この公演では、戦後の横浜で沖縄の移住者たちが築いた文化が一堂に集まります。1950年代から地域住民に親しまれてきた沖縄芝居が再び舞台に登場し、久しぶりにその魅力を堪能できる機会となります。
地元に根付いた沖縄の文化
横浜市鶴見は、沖縄出身者の多くが移住し、沖縄文化が深く根付いた街として知られています。公演では、国立劇場の芸術監督である金城真次氏をはじめ、沖縄の第一線で活躍する舞踊家や演奏家たちが集結します。さらに、地元の演者たちも参加し、横浜の視点を反映した沖縄芝居を楽しむことができます。
普段は見ることのできない沖縄芝居を体験できる絶好のチャンスです。お客様には、沖縄の古典音楽や民謡と共に、感動的なドラマを堪能していただけます。
沖縄芝居とは
沖縄芝居の起源は琉球王国時代に遡ります。当時の宮廷では、音楽や舞踊、演劇が融合した「組踊」が上演されていました。しかし、明治時代の王国解体により、これらの芸能を支えていた人々が生活に困窮することとなり、彼らは庶民に向けて新たな表現の場を模索しました。その結果、沖縄の風俗を描いた踊りや大衆演劇として「沖縄芝居」が生まれました。
特に今回の公演で上演される「泊阿嘉」は、横浜市鶴見区でも何度も上演されてきた人気作品です。この歌劇では、セリフや演技に加え、歌や舞踊が織り交ぜられ、観客に感動を与えます。
「泊阿嘉」のあらすじ
物語は、阿嘉の樽金と泊村の思鶴の出会いから始まります。樽金は思鶴に一目惚れし、彼女の家の周りを何度も訪れるうちに、二人は恋に落ちます。しかし、その後の樽金は仕事で遠くへ行くこととなり、二人は離れ離れに。思鶴は樽金に会えないことから病気になってしまいます。二人の愛が試される切ない物語です。
公演の詳細
- - 公演日時: 2025年12月7日(日)14:00開演(13:30開場)
- - 会場: 横浜市鶴見公会堂
- - 演目: 歌劇「泊阿嘉」他
- - チケット料金: 4,000円(全席指定)
- - チケット申込: 電話 050-3092-0051(平日10:00~17:00)または公式サイト
公演は、「横浜能楽堂」と「鶴見区」の共催で実施され、文化庁の助成も受けています。沖縄の深い文化に触れるこの素晴らしい機会をお見逃しなく!