横浜で特別展「戦後80年 戦争の記憶」開催
2025年は、日本にとって重要な節目である戦後80年を迎えます。この機会に、横浜都市発展記念館で特別展「戦後80年 戦争の記憶-戦中・戦後を生きた横浜の人びと-」が行われます。展示は、2025年7月19日から9月28日までの期間で開催される予定です。
この特別展では、戦中・戦後を生き抜いた市民の影響や、特に横浜市民が経験した空襲とその後の困難な状況についての考察が行われます。1945年の敗戦から続く時代、特に第二次世界大戦の末期には横浜を含む都市が無差別に攻撃を受け、多くの人命が奪われました。この展示は、そのような歴史を振り返り、当時の市民の証言や資料を通じて、戦争がもたらした惨劇を考え直す良い機会となるでしょう。
展示される主な資料と見どころ
特別展では、横浜にまつわる多くの貴重な資料が展示されます。特に注目すべきは、以下の点です。
1.
横浜中央電話局局員の空襲時の資料(初公開)
この展示では、横浜の歴史的な建物である横浜中央電話局の局員が、1945年の空襲当時に使用していた資料が公開されます。この貴重な資料は、当時の実情を生々しく伝えます。
2.
画家による空襲後の横浜の姿
中区にある老舗花屋「花松」の3代目店主であった横山清治氏が描いた、空襲直後の横浜の様子を描いた貴重な絵画も紹介されます。リアルタイムに市民の様子を捉えた作品は極めて価値が高いです。
3.
唐池学園による戦争孤児の保護
戦後間もない横浜では、戦争孤児の存在が問題視されていました。民間施設である唐池学園が、その保護に取り組んでいた当時の資料群も初公開され、孤児たちの苦難と成長の記録を伺えます。
4.
GIベビーの保護に関する資料
占領下で生まれた「GIベビー」と呼ばれる子どもたちや、彼らを保護した聖母愛児園の取り組みについても紹介されます。これに関連する卒園生の証言や資料も展示され、戦後の子どもたちの厳しい現実が明らかにされます。
参加者向けのイベント
特別展の開催中には、関連イベントも予定されています。
展示の見どころや背景について研究員が解説するイベントが行われます。8月と9月に複数回開催予定です。参加は無料ですが、特別展の観覧券が必要です。
「GIベビー」の記憶を語る講演も行われ、青木ロバァト氏から貴重な体験談が聞ける機会があります。定員があるため、事前申し込みが必要です。
特別展の関連として、当事者の証言を含む映像記録も公開されます。こちらは入場無料です。
まとめ
戦後80年という時代の節目に、横浜市民の戦争体験を振り返る特別展は、若い世代にとっても重要な学びの場となるでしょう。特別展「戦後80年 戦争の記憶」にぜひ足を運び、歴史を深く理解する貴重な機会にしてください。