箱根の金乃竹が過去最高の業績を達成!
神奈川県の箱根で5つの旅館と3つの飲食店を運営する株式会社金乃竹は、2024年度の第30期業績を報告しました。結果として、売上高23億円を記録し、前年比で20%増の成長を実現しました。これは過去最高の数字であり、特に注目すべきはインバウンド需要の急増です。
インバウンド需要の拡大
金乃竹では、今期のインバウンド客数が前年の約12,000人から18,000人へと150%の増加を見せ、全体の客数の72%を占めるまでに成長しました。この増加は特にアメリカからの旅行者が寄与しており、金乃竹の売上高の57%がインバウンドからのものとなっています。
インバウンド層の傾向
アメリカからの宿泊者は全体の44.95%を占め、中国からの宿泊者は11.63%という結果が示されています。また、これらの外国人旅行者は「心身のリラックス」や「文化体験」を重視しており、金乃竹が提供する「非日常空間」や「和のアクティビティ」がそのニーズに非常にマッチしています。
東京以外の国内客層へのアプローチ
国内市場においては、「ハレの日」の需要や三世帯での利用が増加している状況にも対応しています。特に高齢者向けのプランなどを提供し、旅行需要の拡大を見込んでいます。さらに、一人旅の需要も増えているため、これに応じた新しいプランの開発も模索しています。
革新的な取り組み - Skip制度
金乃竹はお客様の連泊中に客室清掃をスキップできる「Skip制度」を2024年12月から導入します。この制度のメリットは、顧客に割引チケットを提供することでサービスを促進し、スタッフには業務効率を高めるという二重の効果がある点です。例えば、清掃スタッフの労働時間を約11%削減できる見込みです。
和のアクティビティ体験 - Ryocance
また、2024年1月からは「Ryocance」というプログラムも始まります。これは、宿泊中に様々な和のアクティビティを体験できるもので、観光客に日本文化を深く理解してもらうことを狙いとしています。具体的には茶道や着付けなどが含まれており、参加者の平均宿泊日数も7.41%伸びたというデータがあります。
今後の展望と成長戦略
金乃竹リゾートでは、30期で27.90億円の売上を目指しており、さらに第35期には50億円を計画しています。国際的なインバウンド集客を強化するだけでなく、新しい業態の旅館開業なども視野に入れています。特にクラフトビール事業など新規ビジネスにも挑戦し、多様なニーズに応える姿勢を崩しません。
結論
金乃竹リゾートは1947年に創業して以来、箱根の温泉文化を世界に発信してきました。今後も地域の文化を尊重しつつ、新しいサービスを提供することで、より多くの旅行者に非日常的な体験を提供していくことを目指しています。地域密着型の業態を展開しながら、国際的な視野も持つ金乃竹。その今後の一層の成長に注目です。