近年、老後の生活に対する不安が増しており、それを象徴する調査結果が発表されました。デジタルマーケティング会社の株式会社バリューファーストが運営する「ゼニエモン」が、2025年9月1日から9月15日まで男女400名を対象に行ったアンケートにより、年金制度に対する安心感や老後資金の準備状況が明らかになりました。
年金制度への不安が圧倒的多数
調査の結果、参加者の92.3%が年金制度に対して不安を抱えていると回答しました。特に「全く安心していない」と「あまり安心していない」の合計が92.3%に達し、ほとんどの人々が年金制度の将来に対する懸念を持っていることが分かりました。具体的には、年金額の減少や制度の持続可能性についての不安が多く寄せられました。
年金制度が賦課方式で運営されているため、現役世代の数が高齢者を支える構造には大きなリスクが伴います。少子化の進行や経済の変化によって、将来的に年金給付がどのように変動するのか、国民は不安を抱いています。政府が「年金はなくならない」と宣言する一方で、その根拠に対する疑問も生じています。
老後資金の準備進捗は厳しい現実
さらに、老後資金の準備状況に関して調査したところ、「しっかり準備している」と答えた人はわずか3.25%でした。多くの人が「少し準備している」または「ほとんど準備していない」とし、老後の生活に向けた具体的な積立や投資などの行動が少ないことを示しています。この結果から、多くの人が老後の資金について真剣に考えていないことが浮き彫りになりました。
老後の働き方に対する思い
老後にどのように働くかという問いについては、回答者の39%が「できれば働きたくない」と答えました。一方で、「生きがいとして働きたい」と考える人は15%にとどまり、「収入のために働く」と回答した人もかなり多く、現実としては多くの人が経済的な理由で働かざるを得ないと感じているようです。全体で85%が「働きたくない」と答えたことから、老後の労働意欲が乏しいことが分かります。
年金制度の改善を求める声
調査結果から明らかになったのは、回答者の過半数が年金制度の改善を望んでいることです。今の年金制度のみでは生活が成り立たないという意見が多く、自助努力の必要性を痛感していることが示されています。調査では、現在の制度に満足していると感じる人はわずか1.8%に過ぎませんでした。
結論:老後資金準備の重要性
今回の調査から分かるのは、多くの人が年金や老後資金に対する不安を強く抱えていることです。将来的には、少子高齢化や物価の上昇といった課題が複雑に絡む中で根本的な解決策が必要とされるでしょう。私たち国民は、自らの老後の生活を見据えた計画を立てていくことが求められています。今後の動きに注目しながら、しっかりとした準備を心掛けていきたいところです。詳細なアンケート結果や実際の声が気になる方は、ゼニエモンの公式サイトをご覧ください。