神奈川から神戸への自動運転トラックが国内最長距離を達成！

神奈川県から神戸市まで自動運転トラックが走破

自動運転トラック技術の発展が求められる中、株式会社T2が新たな成果を上げました。神奈川県綾瀬市から神戸市までの約500キロに及ぶ距離を、自動運転トラックで初めて走破したのです。この距離は、国内では最も長い記録であり、新たな物流の可能性を示すものとなっています。

自動運転技術の実証実験

この実証実験は、2024年の物流業界の「2024年問題」を念頭に置いて行われました。ドライバー不足やコスト高騰といった問題を解決する手段として、自動運転技術の導入が期待されています。株式会社T2では、実証実験を通じて自動運転トラックの技術を磨き、2025年7月には事業化を目指しています。

6月上旬、同社は東名高速道路の綾瀬スマートICから阪神高速道路の魚崎出入口までの区間を走行し、見事にその距離を達成しました。夜間から明け方にかけての視認性が低い状況下でも、実に99％の自動運転率を達成し、信頼性の高い技術を実証しています。

新たな拠点の開発と神戸市との連携

T2は、さらに神戸市との密接な連携を開始し、神戸市が進める「神戸複合産業団地南地区産業団地」において必要となる拠点の開発を本格化させています。この拠点では、トラックが自動運転と有人運転をスムーズに切り替えられる環境を整え、物流における効率向上を図っていくとしています。

神戸市都市局も、自動運転トラックの導入に対する期待を表明しており、持続可能なスマート産業団地の整備を進める中で、物流問題の解決だけでなく、温室効果ガスの抑制にも寄与するとのコメントを寄せています。

未来の自動運転トラック事業

T2は今後、2025年からの事業化をめざして進化を続け、2027年にはレベル4の自動運転トラックによる幹線輸送を実現することを目指しています。この目標に向けて、さまざまな技術開発が進行中であり、特に周辺車両との安全な距離を保ちながらの車線変更なども課題とされています。トンネル内や急カーブでも安定して走行できる技術の確立も行われています。