岡山大学とブラジル・サンパウロ大学が教育・研究交流を拡大する取り組み

2024年12月9日、国立大学法人岡山大学の学長、那須保友氏はブラジルへ足を運び、サンパウロ市にあるサンパウロ大学の歯学部を訪問しました。この訪問は、岡山大学とサンパウロ大学歯学部間での長期にわたる教育と研究の交流をさらに深化させることを目的としています。

岡山大学歯学部とサンパウロ大学歯学部は1988年に部局間協定を締結して以来、約30年にわたって学生や教職員の交流を行ってきました。特に注目すべきは、ODAPUSプログラム（岡山大学歯学部短期留学制度）により、本学の学生がサンパウロ大学の学生と互いに研究や学びを重ねる機会を得ている点です。毎年多くの学生がこのプログラムを通じて、国際的な視野を広げ、貴重な経験を得ています。

那須学長の訪問中、サンパウロ大学の歯学部長であるジュリオ・ガヴィーニ氏や学術交流局の副局長パウロ・エンリケ・ブラズ・ダ・シルヴァ氏と約1時間にわたって対談しました。那須学長は「新型コロナウイルスの影響により一時的に中断していた学生交流の再開にあたって、留学生受け入れの拡大を具体的に進めたい」と強調しました。このように、岡山大学は国際的な交流を再度活性化し、さらなる発展を見込んでいます。

また、那須学長はサンパウロ大学での研修を経験した学生や、来年度に研修を予定している学生と意見交換を行いました。これは、本学での研究活動に関する学生の率直な意見を聴く貴重な機会となりました。

さらに、滞在中にはサンパウロ州立大学も訪問し、次期副学長であるセザール・マルティンス氏と医学系教員との間で、留学生交流や今後の連携の可能性についてのディスカッションを行いました。これにより、より多くの学生が国際的な舞台で学び、成長する機会が生まれることが期待されています。

現在、岡山大学は地域中核・特色ある研究大学として、岡山市北区に位置しています。ブラジルの大学間での交流を通じて、日本とブラジルの教育・研究がますます発展することを目指しており、今後もさらなるプログラムの充実を図っていく方針です。

このような岡山大学の取り組みは、留学生や教職員の交流を通じて日本とブラジルの関係を強化し、国際的な研究・教育の舞台を広げるものです。岡山大学は、持続可能な開発目標（SDGs）を支持し、地域社会に根ざした教育・研究を推進しています。これからの取り組みにも大いに期待が寄せられています。