岡山大学の生成AIセミナーが教育現場を革新
2025年6月14日、岡山大学データサイエンス部(DS部)は岡山学芸館高等学校のリクエストに応じて、生成AIに関するセミナーを開催しました。この取り組みは、同校の「DXハイスクール」計画の一環として位置付けられており、情報化社会に対応できる力を育成するための支援です。
セミナーの背景と目的
岡山学芸館高校は「グローバル型DXハイスクール」に指定され、全国で20校のうちの一つです。このセミナーの目的は、高校生に生成AIの基礎知識を提供し、情報リテラシーを向上させることでした。特に、情報や数学の教育を強化し、文理を超えた探究学習を推進することも重要な要素です。
参加対象は、2年生の情報Ⅱ履修者113人で、内容は生成AIの基本原理、使用する際の注意点、ファクトチェックの重要性に加え、具体的な活用方法についてでした。生徒たちはグループワークを通じて「朝ごはんと集中力の関係」についてのアンケート作成に取り組み、積極的に意見交換を行いました。
生徒との熱い対話
セミナーの中で、生徒からは「進化した生成AIを使うために、人間は何に注意すべきか」という深い問いが飛び出しました。本学の学生たちはこれに真剣に向き合い、活発な対話が展開されました。予定の時間を大幅に超えても続くディスカッションは、生徒たちの関心が高いことを示しています。
教員や学校からの期待
セミナーに参加した岡山学芸館高校の小笠原健二副校長は、「岡山大学の学生に憧れを持ち、将来のロールモデルとして捉えてもらえれば」と、生徒たちの成長を願う言葉をかけました。また、情報科の教員である戎原進一教諭は「学生たちが生徒の目線に寄り添いながら説明してくれたことで、理解が深まった」と、今後のセミナーにも期待を寄せました。
今後の取り組み
岡山学芸館高校では、今後も3Dプリンタによるハンズオン講習やスマートフォン解剖実習などを計画しています。これにより、高校生が将来の進路を考える際のロールモデルを提供し、知識を深める機会を増やしていく方針です。また、文部科学省が推奨する大学講義の先取り履修についても議論が続く予定です。
さらに、岡山大学は県内外の多くの高校からのDXハイスクール支援依頼にも対応しており、今後も地域の教育現場と連携しながら、大学生と高校生双方の成長を助ける取り組みを進めていく考えです。これらの活動を通じて、地域中核の研究大学としての役割を果たしていく岡山大学に大いに期待が寄せられています。