シェフラーとサンダーソフト、車載コンピュータープラットフォームで戦略的提携
2026年5月11日、シェフラーは中国のサンダーソフトとの間で、将来の自動車アーキテクチャに向けた中央車載コンピューティングプラットフォームの共同開発に関する戦略的パートナーシップを締結した。この提携は、自動車メーカーがソフトウェア中心の開発に移行する流れを支援することを目的としている。両社は、システムの複雑性を低減させることや、中央集約型のソフトウェアおよびデータアーキテクチャへ移行するための、拡張性に優れたモジュール型ソリューションの開発に注力する。
中央車載コンピューターテクノロジーの進化
シェフラーのE-モビリティ事業部責任者、トーマス・シュタイレ氏は、「中央車載コンピュータは、ソフトウェア定義型車両(SDV)における中核技術へと進化しています」と語る。シェフラーが持つ自動車向けハードウェアおよびシステムの専門知識に加え、サンダーソフトが提供するソフトウェア技術を融合することで、自動車内部の様々な機能を共通のハードウェア基盤上に統合した、拡張性のあるコンピューティングソリューションの創出を目指している。
ECUの分散から中央集約への移行
自動車業界は伝統的な分散型ECU(電子制御ユニット)アーキテクチャから、中央車載コンピュータへの移行を進めており、この流れの中でハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)プラットフォームの重要性が増している。これにより、パワートレイン、走行機能、インフォテインメントといった複数の車両ドメインを一つの中央処理ユニットに統合し、柔軟性の高いデータ中心のE/Eアーキテクチャを構築する基盤が形成される。
ハードウェアとソフトウェアの相互補完
シェフラーは、複雑な自動車用電子システムの開発から生産、さらには大規模生産にわたる経験を積んできた。一方、サンダーソフトは中央車載ソフトウェアプラットフォーム、オペレーティングシステム、インフォテインメントと運転支援システムのためのHPCアーキテクチャに関する専門知識を持っている。両社の連携により、これまで複数の制御ユニットに分散していた機能を中央集約化することができ、これによってシステムの複雑性が低減され開発期間が短縮される。また、異なる車種や市場に合わせた柔軟でコスト効率の良い拡張も可能となる。
今後の展望と重点地域
この協業を通じて、両社は運転支援、インフォテインメント、走行系ドメインにおける機能を共通のハードウェア基盤で実装する車載コンピュータープラットフォームに向けた完全な統合ソリューションを開発する計画だ。初期の重点地域はアジア太平洋および欧州で、長期的には中国や北米へと範囲を広げていく予定だ。また、コネクテッドカーに関する各地域の規制要件も、開発の初期段階から対応していく意向とのこと。
シェフラーの新たな挑戦
このパートナーシップにより、シェフラーは中央集約型E/Eアーキテクチャの分野での地位を強化し、ソフトウェア定義型モビリティへの移行を主体的に推進する姿勢を示している。両社が協力することで、未来の自動車の技術革新が加速されることが期待されている。