岡山大学で開催されたAI-HPCパートナーズ第1回ミーティングの概要と特色

岡山大学「AI-HPCパートナーズ」第1回ミーティング開催

2025年11月26日、岡山大学津島キャンパスにて「AI-HPCパートナーズ」の第1回ミーティングが安定したハイブリッド形式で行われました。このイベントでは、AIや高性能計算（HPC）に関心を持つ研究者や技術職員が集い、交流や情報共有を深め、新たな研究機会を創出することを目指しています。

ミーティングの概要

当日の会場は、五十周年記念館の大会議室。約40名の参加者が多様なバックグラウンドから集結しました。岡山大学の学長である那須保友氏をはじめ、阿部匡伸理事や関本敦准教授が開会の挨拶を行い、AIと計算科学がもたらす研究の可能性について語りました。特に、これからの研究拠点がどのように新たな共同研究を生むのか、その期待が高まる瞬間でした。

このミーティングでは、参加者による講演も行われました。中原龍一特任講師が「医療AIの研究について」とのタイトルで、医療分野でのAIの最新動向について紹介し、AIが必要とする高性能計算環境について掘り下げました。この講演は、今後の医療におけるAIの展開を考える上で非常に重要なものでした。

さらに、森泉准教授は「Hello, MD！僕にもできた ― タンパク質がコンピューターの中で動く ―」というテーマで、計算科学に挑戦する実験系研究者向けの具体例を示しました。分子動力学のシミュレーションに関して、実際の体験を通じて技術的なアドバイスやポイントを共有しました。

意見交流の場

講演後には、Jテラスカフェで意見交換が行われ、参加者同士の活発なディスカッションが展開されました。計算サーバーの導入から、HPC初心者が直面する課題、学生向けのプログラミング教育まで、幅広いテーマで意見が交換されました。この場は、参加者が互いに知識を深め合う貴重な機会となりました。

今後の展望

「AI-HPCパートナーズ」は、単なる一度のミーティングに留まらず、在籍する多様な研究者と技術職員の関係構築を進めていく予定です。次回のミーティングは、2025年1月を目途に開催予定です。また、Cypher研究会との合同イベントや、3月には招待講演とポスターセッションも計画されています。

さらに初心者向けのワークショップや、GPGPUに関するハンズオンセッションも行うことで、新たな人材育成と共同研究の推進を図ります。特に計算リソースの活用を目指す方々や、AIやデータ駆動計算への挑戦を希望する研究者の参加が期待されています。

地域を代表する研究大学として、岡山大学の取り組みには今後も注目が集まります。これからの活動でどのような新たな可能性が広がるのか、ぜひご期待ください。