小田原市での新たな組織改革に向けた実証実験
NECが神奈川県小田原市と組んで、新しい実証実験を開始しました。今回は、GPRIME人事給与システムと庶務事務システムを活用し、株式会社hootfolioの因果AI「causal analysis」を使った組織の真因分析に挑むというものです。このプロジェクトは、職員の働きがいやエンゲージメントを向上させ、ひいては市民サービスの向上に寄与することが目的です。
背景と目的
かつて自治体職員の離職理由は「育児・介護」といった事情が中心でした。しかし、最近では「やりがいの喪失」や「ワークライフバランスの欠如」など、働く人々の意識が大きく変化しています。この時代において、職員が働きがいや納得感を持ち続けることは、組織の持続可能性に直結しています。
そのためには、職員エンゲージメントに起因する要因を詳細に分析し、課題の根本を解決するための働き方改革を進めていく必要があります。多くの自治体では職員エンゲージメント調査の実施が行われていますが、分析リソース不足や結果を具体的な施策に結びつけられないという課題も見受けられます。この現状を打破し、根拠に基づいた組織改革を実現するために、今回の実証実験が推進されます。
実証実験の概要
実証実験では、NECが提供するGPRIMEシステム内のデータと担当者の無記名意識調査データを統合し、因果AI技術を用いて分析を行います。具体的には、次のような観点からデータ解析が行われます:
- - 無記名調査データ単体分析:調査データを基に、組織の活性や働きやすさを支える要素を詳しく解析。
- - 定量データ分析:システム内に蓄積された行動データと意識調査データの相関関係を掘り下げて検討。
このようにして、単なる相関関係に留まらず、実際の課題の根本的な原因を明らかにすることが目指されています。これにより、エビデンスに基づいた施策が整備され、職員エンゲージメントや市民サービスの向上に繋がることが期待されています。
因果AI「causal analysis」とは
因果AI「causal analysis」は、NECの独自技術を用いたソリューションで、成果を左右する真因を明確にすることが可能です。専門的な統計知識がなくても直感的に扱えるインターフェースを備え、データから「何が成果を生むのか」を明瞭に導くことができます。この技術は、人事領域だけでなく、政策立案や地域開発にも応用されるなど、その可能性は無限大です。
GPRIMEシステムの特長
GPRIMEシステムは、全国300以上の団体で導入された実績があり、行政事務の効率化を目指しています。その操作性の良さや豊富な機能により、人材マネジメントの高度化や、法令遵守に向けた勤務管理を実現します。職員が意欲と能力を最大限に発揮できる環境を整えるための支援を行っています。
NECとhootfolioについて
日本電気株式会社(NEC)は、ITサービスと社会インフラ事業において125年以上の歴史を持つ企業で、革新的な技術とソリューションの提供に努めています。また、hootfolioは2025年1月にNECからカーブアウトしたスタートアップで、「科学的な意思決定をあらゆる人に」というミッションを掲げて因果AIの技術を広めています。
この実証実験を通じて、職員が真に働きがいのある環境を実現し、さらには市民へのサービス向上を図ることが期待されます。今後の行方に目が離せません。