箱根ポーラ美術館で開催中の魅惑の展覧会
現在、神奈川県箱根町のポーラ美術館で「日常のエレガンス ― 西洋近代の化粧セット」が開催されています。この展覧会は、19世紀から20世紀にかけての西洋の化粧道具に焦点を当て、美しさや機能性の変化を楽しく探ることができる貴重な機会です。
展示の中では、ポーラ美術館が誇るコレクションから選ばれた化粧セットも数多く紹介されています。これには、パウダーボックス、マニキュアセット、香水瓶、鏡、ブラシなど、装飾性と実用性を兼ね備えた素晴らしい品々が並びます。特に、19世紀後半から20世紀初頭に流行したアール・ヌーヴォー様式の優美で華やかなデザインは、その時代の美意識を反映するものとして、多くの訪問者を魅了しています。さらに、20世紀前半に普及したアール・デコ様式の携帯用化粧セットやコンパクトも見どころです。
展示品のひとつである《ローズ色ガラス化粧セット》は1940年頃のもので、その華やかな色合いとデザインは時代を超えて美的感覚を刺激します。また、《あやめ文銀製化粧セット》(ゴールドスミス・アンド・シルヴァースミス製、1903-1907年)や《花文銀製マニキュアセット》(トリーチャー製、19世紀末)など、時代ごとの化粧文化を知るための貴重な資料も揃っており、多くの髪飾りや装飾道具も必見です。
この美術展では、19世紀から20世紀にかけての社会的背景や変化についても触れられています。特に、鉄道や自動車などの進化によって、レジャーや旅行が普及していった状況が化粧文化に与えた影響にも考察が及んでいます。例えば、旅行用の《青革製旅行ケース》(1930年代頃)は、当時の人々がどのように旅を楽しんでいたかを物語っています。
また、同じく開催中の展示には、著名な画家ピエール・オーギュスト・ルノワールやフェルナン・レジェによる作品も展示されています。《レースの帽子の少女》(ルノワール、1891年)、《髪かざり》(ルノワール、1888年)、《鏡を持つ女性》(レジェ、1920年)といった絵画は、化粧文化における女性の姿を描くことで、当時の美意識や女性像を浮かび上がらせます。
このように、「日常のエレガンス ― 西洋近代の化粧セット」展は、ただ化粧道具を楽しむだけでなく、時代や社会、そして人々の生活への影響を知ることができる貴重なイベントです。
開催概要
- - 会期:2025年12月13日(土)〜2026年5月31日(日)
- - 会場:ポーラ美術館展示室4
- - 公式サイト:ポーラ美術館
この展覧会と同時に、ポーラ美術館では「SPRING わきあがる鼓動」も開催されており、さまざまなアートを楽しむことができます。こちらもぜひ合わせて訪れてみてください。
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会期:2025年12月13日(土)〜2026年5月31日(日)
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会場:ポーラ美術館展示室1、2、3
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特設サイト:
SPRING
ポーラ美術館について
ポーラ美術館は2002年に開館し、「箱根の自然と美術の共生」というコンセプトのもと、印象派から20世紀にかけての西洋絵画を中心に展覧会を開催しています。時には現代美術の作品も展示され、同時代の表現にも目を向けています。また、周囲の自然を感じながら、四季折々の美しい風景を楽しむことができる森の遊歩道も魅力です。
- - 開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
- - 休館日:会期中無休
- - 所在地:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
- - 連絡先:0460-84-2111
- - 入館料:大人¥2,200/大学・高校生¥1,700/中学生以下無料/障害者割引あり
- 詳細は公式Webサイトでご確認ください。
自然と美術が融合したポーラ美術館で、ぜひこの機会に魅力的な展覧会を訪れてみてください。