岡山大学の国際共創活動
国立大学法人岡山大学は、2025年6月から7月にかけて、欧州連合のHorizon Europe(HESPRI)による国際連携プロジェクトを実施しました。この取り組みでは、モルドバ共和国のAmerican University of Moldova及びフランスのUniversity of Strasbourgから研究員を招聘し、異文化環境でのイノベーション創出をテーマに活動を展開しました。
共創活動のユニークな取り組み
岡山大学からは、経済学の専門家である宮崎悟准教授がホスト役を務め、12名の経済学部学生が参加しました。この共創活動は、学生たちが異なる文化的背景を持つ研究者と意見交換をする貴重な機会となったのです。
文化交流の場:津島キャンパス
7月17日、津島キャンパスにてモルドバの研究員が自国の文化や経済について発表し、日本及び岡山地域との比較を交えてディスカッションが行われました。農業や観光、地域活性化、高等教育の事例を通じて、イノベーションに関する洞察を深めました。これにより、国際的な視点から新たなビジョンが生まれ、互いの知識をより豊かにする機会となりました。
プレゼンテーションの成果
続いて7月24日には本学中央図書館にて、宮崎ゼミ生たちが日本や岡山の文化について英語でプレゼンテーションを行い、クール・ジャパンというテーマで意見を交わしました。特にZ世代の学生たちの視点から、現在の文化と過去の文化的遺産とのギャップを探求し、新たな概念を創出することを目的としていました。
文化遺産の重要性
活動の一環として、岡山大学の中央図書館に所蔵された「池田家文庫」の見学も行いました。ここでは、歴史的資料の保護状況やデジタル技術を活用した文化遺産の保存方法について学びました。小林健輔URAのファシリテーションのもと、古い資料の美しさと重要性を認識し、未来の文化創造につながる考察を行いました。
心理的安全性を育む環境
この共創活動を通じて、参加者間での心理的安全性が高まりました。異文化交流において、意見を自由に交わせる環境が整ったことが新たなアイデアの基盤となりました。これにより、既存の枠組みを超えたイノベーティブな思考と行動が促進されました。
今後の展望
岡山大学は、今後もHESPRIとの連携を続け、教職員や学生全員が共に成長できるような異文化交流の取り組みを進めていく予定です。地域に根ざした特色ある研究大学として、さらなるイノベーションを生み出す体制を整えていきます。
この取り組みは、学術的な交流だけでなく、地域と世界に向けた発信の一環でもあります。岡山大学が目指す国際的な連携により、持続可能な未来の構築に寄与することが期待されます。