岡山大学研修会の報告
2025-12-21 01:15:23

岡山大学が開催した第87回医学系技術課鹿田研修会の内容を深掘り

岡山大学が開催した第87回医学系技術課鹿田研修会の詳細



2025年11月21日、岡山大学鹿田キャンパス内の動物資源部門において「第87回医学系技術課 鹿田研修会」が開催されました。この研修会は対面とオンラインのハイブリッド形式で行われ、医学系技術職員を対象とし、専門知識の深化と幅広い視野を養うことを目的として毎年3回実施されています。

今回のテーマは「婦人科悪性腫瘍と遺伝学的検査」で、講師として周産期医療学講座の長尾昌二教授が登壇しました。長尾教授は、特に近年増加している卵巣がんや子宮体がんの現状について言及し、がん診療における遺伝子検査の重要性を詳しく解説しました。

がんゲノム医療の基礎



長尾教授によれば、がんゲノム医療は患者の遺伝子情報に基づいて最適な治療を選択するためのアプローチです。具体的には、BRCA遺伝子変異を持つ患者にはPARP阻害薬が効果を示すケースや、子宮体がんの免疫チェックポイント阻害薬の例が紹介され、論理的かつ実践的なアプローチが提示されました。

特に遺伝性乳がん・卵巣がん(HBOC)症候群に対するリスク低減のための手術方法、すなわちリスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)についても触れました。この手術は卵巣がんや乳がんの発症リスクを大幅に低下させるとともに、死亡率にも影響を与えるものであるとされ、実際のデータを用いてその有効性を訴えました。

参加者の声



講演後の質疑応答では、参加者から活発なフィードバックがあり、特に玉田祐里技術専門職員からの質問が目立ちました。最新の知見をもとにした婦人科がん診療の理解が深まる非常に有意義な時間となりました。

技術職員のスキル向上



総合技術部の本部長である佐藤法仁副理事は、研修会の重要性について以下のように述べました。「医学系技術課の技術職員らは、科研費など多くの研究や活動に従事しています。こうした研修を通じて、より一層の専門性と研究力の向上が期待されます。」

このような研修の場を設けることで、岡山大学は全学の技術職員間の連携や情報共有を強化し、さらなるスキルアップを促進しています。

また、岡山大学は2022年度から東京科学大学が展開する「TCカレッジ」にも参加しており、高度技術職員養成を目指すプログラムを積極的に実施しています。その一環として、医工系コースが新設され、既存の医療分野に加え、工学やICT技術との融合を図った教育が進められています。

今後の展望



岡山大学は地域中核の研究大学として、持続可能な開発目標(SDGs)にも積極的に寄与しており、社会に対する高い志向を持っています。今後も地域と共に歩み、未来を共創する研究や教育の推進を目指していくとのことです。

その活動に対する期待は高く、技術職員たちが切磋琢磨する姿勢もその一環といえるでしょう。今後の研究大学としての岡山大学からの新たな取り組みにも注目が集まります。


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