原宿の新しい風、irotoaコラボレーションストア
東京・原宿の静かな路地に、新しい試みが始まります。「irotoaコラボレーションストア」は、単なる販売の場所にとどまらず、文化の発信拠点としても機能します。このストアは、「個性の色、命の音」をテーマにした多様な作品を展示・販売し、特に障害や病気で一般就労が難しい方々が活躍する場としての役割も担っています。
1. irotoaコラボレーションストアの魅力
原宿駅から少し歩いた場所に位置するこのストアは、白い壁と大きなガラス窓で明るい雰囲気を醸し出しています。店内には、染色作品や手作りのアクセサリー、イラストや写真などが並び、さまざまな表現が交差します。ここでは、作品を手に取る人、制作に関わる人、またその支援を行う人々が、個々の感性を共有し合い、新たなつながりが生まれる空間となっています。
利用者たちは、制作や接客といった活動を通じて、自らの表現を社会に発信し、自立へ向けた道を模索しています。ここには、原宿という文化の中心地ならではの色と音が響き合い、安心できる居場所であると同時に新しい挑戦の場も提供されています。
2. 就労継続支援B型事業所とは
就労継続支援B型事業所は、障害や病気を抱える方々が作業を通じて職業訓練を受け、工賃を得ることができる福祉サービスです。全国には約15,000ヶ所存在し、20万人以上がこのサービスを利用しています。ここでは、農作業や軽作業を通じて必要な知識や能力を養うことが可能ですが、業務の内容によっては単調に感じられることもあります。そのため、irotoaは今までの枠を越えた新しい働き方を提案しています。
3. 課題に挑むirotoaの戦略
就労継続支援B型事業所が直面する課題として、まず工賃の低さが挙げられます。平均が月1万5千円前後となる中で、一般的な市場との接点が少なく、販売される商品の付加価値を高めるのは難しい現実があります。また、作業内容が単調であるため、創造性やスキルを向上させられる機会も限られています。これに対し、irotoaは高付加価値の商品開発に注力し、様々な業務が行える環境を整えることで、利用者が能力を最大限に発揮できる場を作っています。
更には、アパレルブランドやカフェ、アーティストといった外部とのコラボレーションを通じて、作品や活動が外部社会と結びつきやすい機会を増やしています。こうすることで、利用者は自分の作品を発信しながら、社会との接点を少しずつ広げていくことができます。
4. 体験者の声
オープンに向けた見学会では、多くの参加者がこの新しい場所に魅了されました。特に、原宿に自分の作品が並んでいるという体験は多くのクリエイターにとって感動的だったようです。「街の人々に自分の作品が見てもらえるのが嬉しい」と話す参加者もいれば、特別支援学校の生徒は、訪れたお客さんからの「ありがとう」という言葉に喜びを感じていました。
5. irotoaが描く未来
irotoaは、心の奥に眠っていた「やってみたい」という思いを形にする場所でありたいと願っています。小さな挑戦が自信に変わり、個々の独自の働き方へと結びついていくような循環を生み出したいのです。私たちは、この場所が色と音、可能性に満ちた日々を提供することで、利用者の自立を支える存在であり続けます。
6. 代表メッセージ
「irotoaは、皆の色と音が共鳴する場所です。皆さんの笑顔を見て、より多くの挑戦をサポートしていきたいという気持ちが強まっています。」— 株式会社太洋光芒の代表、塚本拓海氏
7. オープン情報
このirotoaコラボレーションストアは、2025年8月1日にオープン予定です。住所は東京都渋谷区神宮前3-21-16。アクセスは原宿駅から徒歩8分、明治神宮前駅からは4分と便利です。
障害を持つ方々が心地よく働き、地域の皆さんとつながる場所であり続けるために、今後の展開に目が離せません。