医療開業の新潮流
2026-02-19 09:37:28

医療機関の開業動向が変化:春集中型から秋へシフトする理由とは

医療機関の開業動向が変化:春集中型から秋へシフトする理由とは



近年の医療機関の開業状況に顕著な変化が現れています。特に2025年のデータを元にした調査結果からわかるのは、これまでの「春に集中する開業」が「分散傾向」に進んでいることです。株式会社Reviewによる調査によると、2025年7月から9月にかけて全国で新たに開業された医療機関は1,876件で、過去3年間で最も多くの件数を記録しました。

特に注目すべきなのは、9月に704件が開業され、これはこの3年間での唯一のピークとなった点です。病院と診療所では開業のタイミングに違いが見られます。病院の開業が7月に集中するのに対し、診療所は9月に増加しました。このような動きは、今後の医療開業の流れを大きく変えていく可能性を秘めています。

開業時期の変化が示す背景


医療機関の開業案件はこれまで、年度初めの4月に集中することが一般的とされてきました。人事異動や制度の切り替えがあるため、「4月開業」が好まれる傾向がありました。しかし、2025年度のデータを見ると、この傾向は変わりつつあります。

一因として考えられるのは、2026年に施行される医療法の改正や、医師の偏在を解消するための取り組みの本格化です。また、医療法人設立の認可が年に2回のみという制約や、資金調達環境の改善も影響しているかもしれません。これにより、これまで強かった「年度初めに合わせる」開業スタイルが、制度や政策に基づいて時期を選ぶ新たな局面に入ってきているのでしょう。

地域別の開業状況と都市部優位


2025年の夏における医療機関の開業状況を都道府県別に見ると、東京都が361件で最も多く、次いで大阪府、福岡県、神奈川県、愛知県と続き、都市部への開業集中が続いています。特に、東京都は全国約20%の開業を占めており、都市部の強みは依然として健在です。

ただし、前年と比較すると福岡や一部の地方圏での増加が見られ、地域間においては差が存在しています。都市部の優位性は保たれているものの、地域医療計画や政策の影響が徐々に現れてきている可能性があるのです。

診療科別のトレンド:内科の逆転


診療科目別に見てみると、2023年や2024年まで歯科の開業数が優位でしたが、2025年には内科が逆転しました。具体的には、内科が597件、歯科が534件となり、特に9月の内科開業は236件に達しています。このトレンドは、地域医療計画において内科機能の重要性が強調されつつあることや、医師の偏在問題の改善に向けた取り組みを反映していると考えられます。

変化をもたらす制度と政策


医療機関の開業動向に関しては、2026年に実施予定の医療法改正や医師偏在対策の強化など、さまざまな制度的な変化が背景にあります。これまでの「年度基準」から「制度や政策を見越した判断」への移行が進んでおり、一層複雑な判断が求められる時代となっています。それぞれの地域医療の持続可能性やバランスにまで影響が及ぶ開業の判断は、今後の医療の質を左右する重要な要素となるでしょう。

このような動向は、今後の医療機関開業にも大きな影響を与えるものと考えられます。株式会社Reviewは、今回のデータが業界関係者にとって有益で、今後の戦略構築の一助となることを願っています。地域医療の未来を考える上でも、このようなデータ分析は非常に重要です。

これからも医療業界の変化に注目し、適切な情報を提供していきたいと考えています。


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