生成AIと顧客データ活用がBtoB営業を変革する時代の現状
株式会社エムエム総研が実施した調査によると、生成AIの活用はBtoB営業の現場で急速に広がっており、多くの企業がその恩恵を享受していることが明らかになりました。ただし、AIを使うこと自体は特別な差別化要因ではなくなりつつあるという現実も存在します。この調査は、BtoB営業における生成AIの活用状況や、顧客データの収集・利用の実態を詳しく解明することを目的としています。
現場での生成AI活用状況
調査の結果、約70%の企業が営業活動で生成AIやAI技術を活用していることがわかりました。特に、1,000人以上の従業員を抱える企業では、34.4%が生成AIを「よく活用している」と回答。この数字は100人から299人規模の企業においては、17.5%が「まったく活用していない」との結果も示すように、企業の規模によって活用の差が顕著です。小規模企業では、AI導入のためのノウハウや支援体制が整っていないことが原因として考えられます。
選ばれる生成AIツール
営業活動で利用されている生成AIツールの中で、最も多く使われているのが汎用AI(67.5%)です。続けて、特化型AIとしてプレゼン生成特化AIが40.4%、音声分析特化AIが27.7%となっています。チャット形式で簡単に利用できる点から、汎用AIが選ばれる理由が浮き彫りになっています。
他方、営業活動における生成AIの目的に関しては、アイデア出しや資料作成が主に使用されているものの、個別最適化や人材育成にまではまだ至っていないことが懸念されています。全体として、企業の生成AI活用は広がりを見せている一方で、その深まりは不十分であることが伺えます。
独自顧客データの認識と課題
さらに、約90%の企業が独自の顧客データの取得・活用の重要性を認識しているものの、実際の「活用」段階においては課題が残ります。顧客データ資産の設計や取得は比較的進んでいるものの、データの活用においては64.1%と、まだまだ改善の余地があります。
実際に企業が収集している顧客データは、連絡先情報や購買履歴などの基本的な情報にとどまっており、深層の顧客ニーズに関する定性情報は不足しているのが現実です。この結果から、データを取得しても、それを使いこなすにはさらなるスキルや体制が必要であることが示唆されています。
転機を迎えるBtoB営業
調査結果からは、テクノロジーの進化がBtoB営業の現場における人間の役割を一層重要視するようになることが明らかになりました。特に、顧客データの収集・活用において接点の拡充やコミュニケーションスキルの向上が求められています。AIとデータの活用だけでは競争に勝てない時代、営業担当者の「対人力」はますます必要とされるのです。
これにより、企業はシステムの導入を進めるだけでなく、AIを効果的に活用できる人材の育成も欠かせない重要な要素であるといえるでしょう。今後のBtoB営業において、どのように生成AIと顧客データを活かしていくのか、その戦略が一層注目されることになります。
株式会社エムエム総研の取り組み
株式会社エムエム総研では、今後もAI時代のビジネス競争力を維持するため、インサイドセールスの支援ソリューション『BtoB Sales DX』を提供しています。顧客に対する対話を重視し、独自データ資産構築を支援することで、企業の緊急の課題解決を図っていきます。
参考情報
この調査は、2026年6月29日〜2026年7月3日にかけて行われ、1,016名のBtoB企業に携わる従業員を対象にしました。調査結果は、今後のビジネス戦略の参考にすべき貴重なデータとなるでしょう。