検索体験が購入意欲を左右する!
最近行われた調査によると、ECサイトでの検索体験が顧客の購入意欲に直結していることが示されました。調査を実施したのは、パーソナライズド・プレシジョンCRMプラットフォームを提供する株式会社シナブル。対象は、月1回以上ECサイトを利用する20~50代の男女1,030人。実施時期は2025年12月の初旬で、オンライン上での調査となりました。
調査の結果、多くのユーザーが商品探しの際に活用する方法は「検索窓でのキーワード検索」で、なんと74.6%の回答者がこの手法を選択しました。これに続くのが、「カテゴリやメニューから探す」39.0%、そして「閲覧履歴や購入履歴から探す」24.7%でした。このデータは、ECサイトの利用者がいかに能動的に商品を探す傾向にあるかを示しています。ユーザーは時間の短縮を求めていて、直接的に必要なキーワードを入力して欲しい商品にアクセスしたいと考えているのです。
次に、検索機能の使用頻度について尋ねると、約91%が検索機能を「毎回使う」または「ときどき使う」と回答。特に52.4%が「毎回使う」としており、これがECサイトでの購買行動において検索がいかに主流であるかを物語っています。
しかし、実際に検索機能を利用していても希望する商品にスムーズにたどり着けている人は少数で、約89%の利用者が再検索を行っていることが分かりました。調査によれば、『5回以上』や『3〜4回』入力し直すと回答した人が多く、ユーザーの期待と実際の検索結果にミスマッチが生じやすい現状が浮き彫りになっています。
一方で、再検索が必要になる要因としては、主に「期待した検索結果が出なかった」という声が56.5%を占め、次いで「検索結果が多すぎて絞れなかった」51.8%が挙げられます。これらの結果は、ECサイトがユーザーの意図を正しく汲み取れず、検索結果がユーザビリティを損なっている可能性が示唆されます。
また、検索機能によって目当てのものが見つからない場合、ユーザーの心理はどのように影響されているのでしょうか。調査によれば、39.6%が「不便だと感じる」と答え、約四分の一が「イライラする」とのこと。このような検索体験の悪さが、ユーザーが他のサイトで探し直す原因となっていると考えられます。
実際、約6割のユーザーが検索が原因で購入を断念した経験があるとの回答を見ました。これは単に使い勝手の問題ではなく、各サイトの売上に影響を及ぼす、重大な課題です。もしユーザーが目当ての商品が見つからなければ、約50%が競合他社のECサイトへ流れることがわかりました。これにより、企業は顧客獲得の競争が激化し、いかに検索機能を最適化するかが業績に直結すると言えます。
そこで、ECサイト運営者には求められるのは適切な検索システムの設計。商品が「0件」と表示された場合でも、代替商品の提案がされる仕組みや、ユーザーのニーズに合った情報の整理が必要です。ユーザーがスムーズに商品を見つけられる検索結果を提供することこそが、顧客体験を向上させる鍵となるでしょう。
株式会社シナブルが提供する『EC Intelligence』は、こうした課題を解決するために設計されたクラウド型のソフトウェアで、検索エンジンとレコメンド機能を融合し、迅速に商品情報を提供します。これにより、ユーザーの購買意欲を刺激し、ECサイトでの満足度を高める仕組みが実現されています。
このように、ECサイトの検索機能は、もはや単なる便利さの提供にとどまらず、業績向上に寄与する重要な要素であると言えるでしょう。今後のECビジネスにおいて、検索体験の向上を図ることは急務であり、全てのブランドが取り組むべき課題です。