北海道産小麦から生まれた、グランプリ受賞の味わい深い生食パン

グランプリ受賞の背景とこだわり

神奈川県相模原市に位置するサニーベッカリーでは、毎朝、「ゆめちからもちもち生食パン」を焼き上げています。生食パンブームが過ぎ去った今でも、このパンには特別な意味があります。最近、ジャパンフードセレクションにおいて最高賞のグランプリに輝きましたが、その誕生には強いこだわりと努力がありました。

生食パンとの出会い

物語は北海道・十勝から送られてきた小麦粉「ゆめちから」から始まりました。社員の実家から届いたこの小麦を使って試作した一斤のパンが、私たちのパン作りを一変させます。焼きたてをひとかじりした瞬間、もちもちで自然な甘みが広がり、「これまでとはまったく違う」と感じました。その感動を再現すべく、私たちは試行錯誤を重ねました。

「湯種製法」の導入

「ゆめちから」は超強力粉であり、仕上がりが非常に難しいため、パン作りのプロセスは苦労の連続でした。しかし、その性質を活かすために「湯種製法」を取り入れることに決めました。手間はかかりますが、最高の弾力と風味を引き出すためには必要なステップなのです。熱湯を加え、一晩寝かせることで贅沢な食感を生み出します。

こだわりの素材と味わい

「ゆめちからもちもち生食パン」は、その独特の重みとしっかりした弾力が特徴です。水分量を意図的にコントロールし、密度のある生地が生まれました。市販の軽いパンとは異なり、噛むたびに小麦本来の甘みと香りが味わえます。また、発酵バターと天然酵母をたっぷり使用し、風味豊かに仕上げています。

特別な贈り物として

私たちのパンは「パン以上、ケーキ未満」を目指しています。これは、日常の中にちょこっとした贅沢を添えたいという想いの表れです。パッケージに込めた「今日中にお召し上がりください」というメッセージは、焼きたての美味しさを届けたいという願いを反映しています。

グランプリ受賞の感動

ジャパンフードセレクションでのグランプリ受賞の知らせを受けたとき、スタッフ全員が感動と共に懐かしい思い出が蘇りました。試作の苦労や、スタッフの笑顔、そのすべてがこの瞬間に集約されていました。「日常を非日常に変える」という評価をいただき、私たちの努力が認められたことに胸がいっぱいです。

未来に向けた展望

この受賞はゴールではなく、新たなスタートです。「パンのある食卓に、ちょっとだけ笑顔と物語を」という理念を持ち続け、これからも皆様へ特別なおいしさを提供していく所存です。工房から漂う小麦と酵母の香りの中、今日もまた、焼きたてのパンが皆様をお待ちしております。私たちは流行遅れでも、心から美味しい生食パンを焼き続けたいと思います。