フランスで日本酒と梅酒の祭典、Kura Masterコンクール2025
フランス・パリにて、日本の伝統的な酒である日本酒と梅酒の年度コンクール、『Kura Masterコンクール2025』が開催され、その受賞酒が発表されました。5月26日、フランスの食文化を代表する審査委員が参加し、全1083銘柄の中から選ばれた優れた作品が名誉ある賞を受け取りました。
大規模な審査の中から選ばれた逸品たち
今回のコンクールでは、日本酒における全8部門に分かれ、審査が行われました。特に注目すべきは、選出された金賞やプラチナ賞の数々です。全体の中から上位33%が金賞に輝き、さらに厳選された50銘柄が決勝へと進出しました。その中から選び抜かれたのは、優秀賞30銘柄と、各部門の最高賞である審査員賞8銘柄です。
各部門の優秀な日本酒
1.
サケスパークリング部門 - 福岡県の喜多屋「喜多屋 スパークリング アワサケ」
2.
純米大吟醸酒(1-35%)部門 - 山口県の八百新酒造「雁木 純米大吟醸 鶺鴒」
3.
純米大吟醸酒(36-50%)部門 - 千葉県の飯沼本家「純米大吟醸甲子初雪」
4.
純米酒(51-65%)部門 - 富山県の富美菊酒造「羽根屋 純米吟醸 富の香」
5.
純米酒(66-100%)部門 - 神奈川県の吉川醸造「菊勇 辛口純米酒」
6.
大吟醸酒部門 - 兵庫県の釜屋「力士 大吟醸」
7.
クラシック酛部門 - アメリカのBrooklyn Kura「BYx Yamahai」
8.
古酒部門 - 秋田県の天寿酒造「天寿純米吟醸平成9年醸造」
また、特別賞として贈られる「アリアンス ガストロノミー賞」は、大吟醸酒部門から選ばれた三重県の伊勢萬「おかげさま大吟醸」が受賞しました。この賞は、食との相性を考え評価されるもので、優れたペアリングを誇る一杯に与えられます。
特別な梅酒コンクール
梅酒に関しても73銘柄がエントリーし、厳正な審査の結果、宮崎県の高千穂酒造「高千穂梅酒」が最優秀賞を受賞しました。これは、梅酒としての品質を基準にした評価がなされ、特にその風味に注目が集まりました。
文化を超えた交流の場
Kura Masterコンクールは、日本とフランスの文化交流の一環として、和酒をフランス国内で広めることを目的としています。今年の審査委員長は、フランスの名シェフでありソムリエのグザビエ・チュイザ氏。彼は多くの受賞作に感銘を受け、次回の開催への期待感を語っています。
2025年9月24日には、在フランス日本国大使公邸にて授賞式も行われる予定です。ここでは、プラチナ賞受賞酒の中から選ばれたプレジデント賞の発表も行われ、また新たな物語が生まれることでしょう。
Kura Masterは、ただのコンクールではなく、日本酒と梅酒の魅力を世界に広める文化的なイベントとして、今後も継続していくことが大いに期待されます。