神奈川でのドローン点検実証
神奈川県内で、株式会社NTT e-Drone Technology、NTT-ME、NTT東日本によるドローンによる公共下水道管路の点検検証が行われました。この実施は、老朽化した下水道インフラの安全性と効率性を向上させるために、先進技術としてドローンを活用することを目的としています。
1. 取り組みの背景
日本では、下水道管の老朽化が引き起こす事故が増加しています。特に、2025年1月の埼玉県八潮市での大規模事故は、この問題の深刻さを浮かび上がらせました。従来の点検方法では、作業員が危険な状況にさらされることも多く、効率性を欠くという課題があります。そこで、ドローン技術の導入が期待されています。これにより、目視点検のリスクを減少させつつ、効率的な点検が可能となります。
2. 実証の概要
実証は2025年10月20日および31日に行われ、神奈川県内の公共下水道施設3箇所で実施されました。以下の内容で検証が行われています。
- - ELIOS 3による汚水管の点検(直径3,000mmの管)
- - Skydio X10による雨水貯留管の点検(直径10,000mmの管)
- - eドローンAIを用いた損傷箇所の解析
ここで採用されたELIOS 3は、屋内環境での飛行能力に優れたドローンであり、Skydio X10は点検や防災に対応したオールラウンドなドローンです。これらを用いて、実際の現場での点検作業において技術の適用性が確認されました。
3. 実証結果
実証を通じて得られた主な成果は以下の通りです。
- - 安定した飛行:狭い暗所でも約150メートルの飛行に成功し、カメラによって鮮明に状況を把握できます。
- - 高精細映像の取得:ひび割れ等の詳細を高解像度で確認可能。
- - AI解析の実現:人的点検と同等の精度で損傷個所を特定できました。
- - 安全性と効率性:作業員が現場に入ることなく、広範囲を短時間で点検できるようになりました。
このように、ELIOS 3は過去の点検の問題点を克服する可能性を示しています。例えば、従来点検で発見が難しかった下水道の曲がり角においても、ドローンの安定した飛行が確認されました。
4. 今後の取り組み
今回の実証結果を受けて、NTT東日本グループは神奈川及び全国でのドローンの導入支援を強化していく方針です。この新技術を用いることで、下水道点検業務のさらなる安全性と効率性の向上を目指していきます。市町村や点検事業者への最先端ドローンの普及が期待されています。
お問い合わせ情報
本件に関するお問い合わせは、以下の連絡先までお願い致します。
- - 株式会社NTT e-Drone Technology
サービス推進部
E-mail:
[email protected]
企画総務部企画部門広報担当
TEL:045-226-6123
E-mail:
[email protected]
このような取り組みによって、安全で快適な生活環境が提供されることが期待されています。