日立ヴァンタラが誇る新たなストレージ技術
2023年11月18日、日本時間で23:00頃に、日立製作所のグループ会社であるHitachi Vantaraが新しいストレージ製品「VSP One Block High End」を発表しました。この製品は、次世代AIを支えるデータプラットフォーム「Hitachi Virtual Storage Platform One(VSP One)」において、新たに追加されたNVMe対応のオールフラッシュブロックストレージです。
パフォーマンスと耐障害性の向上
VSP One Block High Endは、高速で信頼性のあるパフォーマンスを実現し、ミッションクリティカルなシステムや急成長するAIワークロードのニーズに応じた設計がなされています。このストレージは、企業がデータから洞察を得るだけでなく、具体的な成果をもたらし、ビジネスの生産性を向上させる支援を行います。
特に注目すべきは、増加しているランサムウェア攻撃に対する対策です。この製品は、外部からアクセスできないデータ領域にデータを保護する機能を備えており、万が一攻撃に遭った場合でも、迅速に攻撃前のクリーンな状態へ復旧することができます。加えて、Hitachi EverFlexが提供する新たな保証プログラムと連携することで、ダウンタイムの最小化や復旧コストの削減が可能になります。
データ統合とサステナビリティへの配慮
さらに、VSP One Block High Endには、複数の環境で分散管理されていたデータを統合し、シンプルに運用できる「Hitachi Virtual Storage Platform 360(VSP 360)」が搭載されています。これにより、企業は運用の効率化とサステナビリティ向上の両方を実現できます。カーボンオフセット機能を持つサービスも新たに提供されるため、環境への負担を軽減しながらビジネスを進めることが可能です。
AIによるデータの活用が進化
デジタル基盤のモダナイゼーションが急務となる中、多くの企業がAIやリアルタイム分析による変革に取り組んでいます。VSP One Block High Endは、AIワークロードに必要なパフォーマンスや耐障害性、効率性を提供します。最新の調査によると、70%以上の企業が、現在のITインフラでは将来のAI需要に対応する準備が不十分であると認識しています。
また、企業は重要なビジネスアプリケーションやデータベースの効率化と高パフォーマンスを求めており、VSP One Block High Endはその課題を解決する強力なツールとなります。最大71%高いIOPSを達成したこの製品は、信頼性の高いデータインフラを提供し、ビジネスのニーズに応じた拡張性を持っています。
将来への備えと継続的な進化
Hitachi VantaraのChief Product Officerであるオクタビアン・タナゼ氏は、「あらゆる産業がデータインフラの進化を必要としており、VSP One Block High Endはその基盤になる」と述べています。性能向上だけでなく、AI時代におけるデータ収集と管理、保護、拡張に関する戦略的アプローチが求められる今、VSP One Block High Endはその答えと言えるでしょう。
新たに発表されたこの製品は、2026年前半に世界中での販売が予定されており、日本市場向けの新しいサービスも同時に展開されるとのことです。今後のHitachi Vantaraの動向にも、ぜひ注目していきましょう。