神奈川で進化する環境対策
生活協同組合パルシステム神奈川が、藤沢センターにて新たな環境施策として次世代型バイオ燃料「リニューアブルディーゼル」の試験導入を開始しました。本格導入に向けた第一歩として、廃食油などを再利用したこの燃料は、宅配トラックの燃料として使用されます。ただの運用実験にとどまらず、CO2排出量や費用対効果なども検証し、持続可能な社会を目指していきます。
リニューアブルディーゼルとは?
この「リニューアブルディーゼル」は、伊藤忠エネクス株式会社が供給するNeste社製の燃料です。その特徴は、ライフサイクルアセスメントに基づき、従来の軽油と比較して最大90%ものCO2排出量削減が期待できる点です。また、給油は藤沢センターから約10分の距離にある海老名市内の給油所で行われます。このように、環境への配慮がなされたバイオ燃料が、既存のインフラを用いて容易に導入できる点は、特に急速な展開が可能な理由となっています。
EVトラックとの融合
パルシステム神奈川では、これに加えてEVトラックの導入も進めています。2019年からは実証実験が行われ、2024年1月からは本格的な導入がスタートします。EVは、CO2削減には高い効果が見込まれますが、導入には多くの課題が残っているのが現実です。車両の切り替えや充電インフラの整備など、多くの準備が必要になるため、すぐに広範囲に展開するのは難しいのです。
一方でリニューアブルディーゼルは、現在のディーゼル車両をそのまま使用できるため、追加の設備投資が不要です。そのため、スピーディーに導入を進めることが可能になり、実現までのリードタイムが短くなります。将来的には、これらのEV車両との組み合わせにより、CO2排出量のさらなる削減が期待されています。
環境に優しい未来へ
リニューアブルディーゼルによる配達は、ただのサステナビリティの取り組みではなく、地域に貢献する新しい生活スタイルの提案でもあります。このトラックが走る風景は、今や環境を意識した「エコトラック」としての新たな象徴になることでしょう。
また、国際協同組合年の2025年を見据え、パルシステム神奈川では地域コミュニティへの貢献も強化していく方針です。持続可能な取り組みを通じて、地域住民との連携を深め、それぞれの未来に向けて共に成長していくことが求められています。これからも新しい技術を取り入れながら、環境に優しい社会を目指し、さらなる挑戦が続いていきます。
このように、神奈川の環境施策は新しい時代を迎えつつあり、私たちの生活や社会、さらには未来の地球環境にとって大きな影響を与えることでしょう。これからの動きに注目です。