大阪・関西万博で進化する空飛ぶクルマの通信技術とは

大阪・関西万博での空飛ぶクルマの通信技術

2025年に開催される日本国際博覧会、大阪・関西万博。その注目のイベントで、空飛ぶクルマの通信技術が新たな一歩を踏み出します。アンリツ株式会社は、万博会場内に設置される空飛ぶクルマの離着陸場「EXPO Vertiport」上空において、通信品質を測定し、そのデータを地図上に可視化する革新的な取り組みをスタートしました。

なぜ通信品質が重要なのか

次世代のエアモビリティ、つまり空飛ぶクルマやドローンなどは、常に地上との連携を必要としています。これらの移動手段が安全に運行されるためには、通信の信頼性が不可欠です。特にドローンの運用においては、目視外飛行や遠隔監視などが求められ、高精細映像の送信が必要です。こうした状況に応じて、セルラー通信が非常に有効な選択肢として浮上しています。

アンリツの取り組み

アンリツは、万博会場のモビリティエクスペリエンスの一環として、「EXPO Vertiport」上空の150メートルまでの空域で、セルラー通信の品質を綿密に測定しました。使用されたのは、アンリツのネットワークマスタプロMT1000Aをはじめとする高性能の測定器で、株式会社Prodroneのドローン「PD6B-Type3」に搭載されて実施されました。

このドローンは、高度を変えながら水平に移動し、通信速度（スループット）や通信遅延といった重要なデータを計測。収集したデータは、3Dで可視化され、空飛ぶクルマやドローンの離着陸場、飛行ルートにおける通信品質を簡単に評価できることが確認されました。