メディカルアパレルの未来を切り開く
医療現場でのユニフォームは、見た目だけでなく機能性や環境への配慮も求められています。そんな中、メディカルアパレルブランド『クラシコ』が、AI技術を駆使し、廃棄生地を最小限に抑えた革新的な医療用ユニフォームのプロジェクトを始めました。これにより、環境負荷を減らしつつ、デザイン性と機能性を兼ね備えた製品を実現しています。
プロジェクトの背景
クラシコは、医療就業者が必要とするユニフォームをただの衣服として捉えるのではなく、「大切な仕事道具」と位置付けています。この観点から、彼らは高機能で美しいデザインの衣服を提供することを追求してきました。そして、これまで環境負荷を考慮した取り組みも行なっており、染色プロセスでのCO2排出量を52.7%も削減した生地を使用するなど、その意識は高まっていました。しかし、ファッション業界全体で生地廃棄問題が深刻化している現在、この課題に真っ向から取り組むために、AIを用いた独自アルゴリズムを開発したSynfluxとのコラボレーションを発表しました。
プロジェクトの内容
今回のプロジェクトで取り入れられたのは、Synfluxの『Algorithmic Couture』という技術です。これは、その名の通り、アルゴリズムと3D技術を駆使して、衣服の型紙設計を最適化するものです。
主な特徴としては、以下の点が挙げられます:
- - 生地廃棄の削減: AIによる最適化により、従来に比べ約9〜10%の生地廃棄を見込むことができます。これにより経済面でもコストが削減されます。
- - 時間短縮: 人力で行なっていた型紙設計がAIの力で大幅に効率化され、結果として短期間での生産が可能になりました。
- - 縫製の効率向上: 更なる効率化を目指すため、型紙配置を精密に分析し、工場での作業負荷を減少させています。
環境への配慮だけにとどまらず、デザインや機能性も保つことが可能であり、この取り組みは新たなスタンダードの確立につながります。
新たに登場する製品
このコラボレーションの成果として、1月16日にメンズ用のショートコート型白衣『MOVE』が発売予定です。この白衣は、軽快なデザインでありながら、必要な機能性も兼ね備えているため、アクティブなシーンでの着用にぴったりです。
価格は税込32,890円で、サイズ展開も幅広く、XSからXXLまで対応しています。医療現場で働く方々に自信と誇りを持って着ていただける製品となることを期待しています。
今後の展望と意義
アパレル業界は多くの廃棄物を生む代表的な産業ですが、今回のプロジェクトはただ単に廃棄を減らすだけでなく、持続可能な製造プロセスを模索しています。医療スクラブへの技術導入を計画しており、さらなる環境負荷削減とともに新しいデザインへの挑戦が続きます。
両社は今後も協力し合いながら、最新技術を駆使したサステナブルな製品を提供し続けることで、より持続可能な未来に向けた意識を高めることを目指しています。新たな時代の基準を打ち立てるこの取り組みから、目が離せません!