衛星データで輸出管理
2026-07-13 13:45:42

神奈川のTIMEWELLが衛星データを活用した輸出管理システム開発に着手

神奈川のTIMEWELLが衛星データを活用した輸出管理システム開発に着手



神奈川県横浜市に本社を置く株式会社TIMEWELLは、2026年7月9日、県の「令和8年度衛星データ利活用プロジェクト推進事業」に采択されました。これは、安全保障貿易管理の分野で革新的なAI技術と衛星データを組み合わせたプロジェクトであり、応募25件の中から8件が選ばれたうちのひとつです。

プロジェクトの狙いと背景



このプロジェクトの主な目的は、衛星画像を使ってエンドユーザーの実在性や所在地を確認することです。輸出管理には、書類上の情報だけでは把握しきれないリスクが潜んでおり、たとえば重要な半導体製造業者として輸出許可を得ているはずの相手が、実は小さな住宅や空き地であるというケースもあります。このような偽装やなりすましのリスクを避けるため、本プロジェクトでは、専門のAIエージェント「TRAFEED」を通じて物理的な確認機能を実装します。

現在、輸出に際してはエンドユーザーの確認が必須であり、その過程では現地調査が求められます。しかし、現地に行くためのコストや時間が大きな負担となるため、衛星データを活用することでその負担を軽減する狙いがあります。

衛星データとAIによる確認プロセス



TIMEWELLの開発するTRAFEEDは、光学衛星や熱赤外衛星が取得した画像データをAIが解析することで、申告された情報と実際の状況の「食い違い」に早期に気づくことを可能にします。これにより、輸出管理の安全性と正確性を大幅に向上させることが期待されています。

プロジェクトの進行



このプロジェクトは、2027年2月28日までの期間で実証が行われ、その結果を踏まえた機能のTRAFEEDへの実装へと進む予定です。TRAFEEDは、AIによって輸出取引の懸念度をわずか5秒で判定できるという特長を持ち、最終的な判断は人間が行う「human-in-the-loop」方式を取っています。これによって、リスクの高い取引先を迅速に把握し、必要な調査を優先的に行う体制が整います。

代表取締役のコメント



TIMEWELL代表取締役CEOの濱本隆太氏は、プロジェクトの採択について「宇宙から見る事実を基にした検証システムの開発が、輸出管理の精度を一段引き上げることを期待しています」と語ります。特に、神奈川県は宇宙関連の研究開発に力を入れており、その強力な支援を受けられることは大きな心強さとなるでしょう。

今後の展望



TIMEWELLは、2026年に予定されている米国のEAR(輸出管理規則)の改正への対応とともに、引き続きAIエージェントの開発を続ける意向を示しています。今回のプロジェクトが成功を収めることで、輸出管理の現場の負担が軽減されると同時に、新たなビジネスの創出につながることが期待されています。

製品情報


  • - TRAFEED: 日本の安全保障輸出管理に特化したAIエージェント。特許を取得した懸念度判定ロジックを活用し、迅速かつ正確な判断が可能。
  • - ZEROCK: 指示を待たず自律的にタスクを遂行する汎用AIエージェント。

神奈川の産業界において、新たな可能性を秘めたこのプロジェクトがどのように進展していくのか、今後の動向が注目されます。


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