新技術「ALDAS-E」
2025-12-24 09:44:47

水素社会を支える新技術「ALDAS-E」が電力中央研究所に導入

近年、世界各国でカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが進んでおり、その中で「水素」が次世代のクリーンエネルギーとして注目を集めています。特に、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを活用して製造される「グリーン水素」は、環境への負荷を最小限に抑えることができるため、脱炭素社会の重要な要素と見なされています。このグリーン水素を製造するために必要な技術が「水電解」です。

日本はこの水電解技術において世界トップクラスの技術力を誇っているものの、その社会インフラとしての普及には課題があります。特に、性能や信頼性を保証するための評価技術が確立されていないため、大型水電解装置の実用化には多くの課題が残されています。

そんな中、日置電機株式会社が新たに開発した水電解セルスタックのインピーダンス計測システム「ALDAS-E」が、一般財団法人電力中央研究所(電中研)向けに導入されることが決まりました。このシステムは、2025年11月に正式に供給される予定です。

「ALDAS-E」は、電解セルや電解セルスタックの性能分析に寄与するもので、その最大の特長は大電流条件下での交流インピーダンス計測が可能であることです。これにより、実用レベルの評価が行えることが期待されます。電中研では、NEDOの委託事業に基づくプロジェクトとして高温水蒸気電解の評価解析プラットフォームの開発を行っており、そこでの耐久性試験にもこの「ALDAS-E」が活用される予定です。

一般財団法人電力中央研究所で上席研究員を務める浅野浩一氏は、「ALDAS-Eは、実用レベルの電解セル・スタックを用いた大電流での交流インピーダンス測定が可能な画期的なシステムだ」とコメントしています。さらに、既存の計測装置にビルドインできるため、特別な設備を追加することなく高精度な測定が行える点が評価されています。これにより、比較的安価にインピーダンス測定が身近に行えるようになるとのことです。

「ALDAS-E」は、従来は小型のラボレベルのセルに対してのみ適用されていた計測手法を大型の水電解装置に適用することを可能にしました。広い電圧・電流測定範囲と優れた耐ノイズ性を備えており、実際の運転条件下での詳細な特性評価や状態監視、劣化診断などに利用できるとされています。

この新たな水電解セルスタックの評価手法は、持続可能な水素社会の実現に向けた朝の一歩となることが期待されており、日本の水素ビジネスのさらなる成長を支える基盤となることでしょう。日置電機株式会社は、自動車、電子部品、環境・新エネルギー分野などへ向けた電気計測ソリューションの提供を通じて、安全で有効なエネルギー活用を促進し、社会全体の発展に寄与することを目指しています。これからの水素エネルギーの発展に期待が高まります。


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