オリヴィエ・ラトリーが贈る特別な一夜
横浜みなとみらいホールのパイプオルガン“LUCY”が、2026年4月29日に世界最高峰の響きを響かせる。オルガン界の巨星、オリヴィエ・ラトリーが初の来日公演を行うこの機会は、音楽ファンにとって見逃せないイベントとなるだろう。彼の巧みな演奏技術と、パイプオルガンの多彩な表情を思う存分体験できるチャンスだ。
オリヴィエ・ラトリーとは
オリヴィエ・ラトリーは、フランスが誇るオルガニストであり、若干23歳でパリ・ノートルダム大聖堂のオルガニストに就任したことで瞬く間に注目を集めた。彼は光り輝く音色と、感情豊かな表現力で知られ、30年以上にわたりオルガン界の第一線を走り続けている。さらに、2012年からはモントリオール交響楽団の名誉オルガニストも務めるなど、その活動は国際的に広がっている。近年では、後進の育成にも力を注いでおり、パリ国立高等音楽院では数多くの学生にオルガンの魅力を伝えている。
魅惑のプログラム
ラトリーの演奏会は、バロックから近現代までの多彩なプログラムで構成されている。演奏は、J.S.バッハの作品で幕を開け、さらに彼自身が深い関心を寄せるフランスのオルガン音楽へと展開していく。
特に印象的なのは、ロマン派の名曲であるフランクの《コラール第3番》や、デュリュフレの《アランの名による前奏曲とフーガ》。デュリュフレの曲は、若くして亡くなったアランへの追悼を含んでおり、旋律の繋がりを感じることができる繊細な作品だ。今回は、即興演奏でもラトリーの真骨頂が発揮され、聴衆を魅了することだろう。
パイプオルガン“LUCY”の魅力
ホールで使用されるパイプオルガン“LUCY”は、アメリカのC. B. フィスク社によって製造され、音色の美しさから「光」を意味するラテン語の“lux”に由来する名を持つ。ホンジュラス・マホガニー製の美しいケースには、横浜を象徴するカモメの彫刻が施され、現代のコンサートホールにふさわしい設計がなされている。バッハ以前の時代から現在に至るまで、多様なオルガン曲に対応できる音色の幅広さが特徴で、ラトリーの演奏によってその魅力が一層引き立てられる。
イベント詳細
本公演は、横浜みなとみらいホールにて、2026年4月29日(水・祝)14:00からの開演で行われる。オリヴィエ・ラトリーによる一夜限りの特別な公演となり、音楽ファンにとって注目される一夜である。チケットは一般4,500円、大学生・障がい者手帳をお持ちの方は3,000円、高校生以下は2,500円と、幅広い層に開かれている。チケットは、横浜みなとみらいホールのチケットセンターで購入可能。
音楽による特別な瞬間を共に楽しむため、この貴重な機会をお見逃しなく。息をのむような演奏に浸りながら、オルガンの魅力を感じられるひと時を体験しよう。