新たなセカンドキャリア創出プロジェクト
神奈川県鎌倉市に本社を置く株式会社カヤックが、宮城県気仙沼市と連携し、国土交通省の「二地域居住」促進事業に選ばれました。この取り組みは、地域を活性化しながら仕事と住まいの新たな可能性を開くものです。
官民連携によるセカンドキャリアの提案
このプロジェクトは、気仙沼市、気仙沼ビジネスサポートセンター、JOINS株式会社、結デザイン有限会社と共に構成されたコンソーシアムが推進しています。近年の少子高齢化や人口減少という課題に対し、二地域居住を進めることで新しい暮らしのスタイルを模索しています。
特に注目すべきは、移住を希望するミドル層やシニア層に向けた多様な働き方の提案です。プロボノ、副業、転職、起業といった新たな選択肢を用意し、地域企業とのマッチングをサポートします。このアプローチにより、将来的に二地域居住や移住を希望する方々の助けとなることを目指します。
気仙沼市のポテンシャル
気仙沼市は、2011年の東日本大震災からの復興過程において、全国各地からの支援を受け入れてきた経験がある地域です。このプロジェクトは、特にミドル・シニア層に焦点を当てた「セカンドキャリア」の創出を目指しており、気仙沼は『新しいキャリアの可能性に出会える場所』といえるでしょう。
気仙沼ビズの栗山麗子センター長は、地域での経験をきっかけに多くの人が自身のセカンドキャリアについて考え始めていることに触れ、「気仙沼は新たなキャリアの可能性を提供できる場所だ」と自信を持って語っています。
支援体制の確立
このプロジェクトは、二地域居住の実現を妨げる「仕事」「住まい」「地域コミュニティ」といった課題を解決するための官民連携のサポート体制を整えています。従来、移住希望者はこれらの要素を個別に探さなければならなかったのですが、もう一元的にサポートを受けられる環境が整いつつあります。
仕事に関しては、気仙沼ビズとJOINSが協力しながら求人情報の発掘や起業支援を行います。また、住まいや地域コミュニティに関しても、受け入れ体制を整備し、移住者との円滑なコミュニケーションを図る予定です。
具体的な取り組み
プロジェクトの主な内容としては、40〜60代を対象とした説明会や現地ツアーの開催があります。これにより、気仙沼の魅力を知ってもらい、セカンドキャリアについて考える機会を提供します。地域企業とのマッチングを行うことで、未来の移住や二地域居住へと自然につなげることができるでしょう。
特に次回の東京説明会は2025年9月5日に開催予定で、セカンドキャリアと気仙沼についての講演が行われます。また、10月24日から25日にかけては、気仙沼ツアーも計画されています。
まとめ
この取り組みを通じて、気仙沼市は「セカンドキャリアの聖地」としての地位を確立しようとしています。豊かな自然と人々とのつながりが待つ後方の地域で、新しい生活を始めるチャンスが待ち受けています。カヤックの取り組みがこの動きを加速し、多くの方々に新たな挑戦を提供することを期待しています。