プロレスリング・ノアが実現した新しいファン体験
プロレスリング・ノア(以下、ノア)が取り組んだ新たなマーケティング手法が注目を集めています。これまで単なるお知らせ配信ツールに過ぎなかったLINE公式アカウントが、ファンとの接点を集約する”ファン体験ポータル”へと進化しました。この取り組みはノアにとって、旗揚げ26年目の新たな挑戦でもあります。
背景と課題
近年、ノアはABEMAでの生中継やYouTube、SNSを通じて、若年層やライト層のファンを増やしてきました。しかし、これらの新しいファン層の行動データは散在しており、観客動向やニーズを把握するのが難しい状況でした。特に「何を見ればいいかわからない」というライト層の声に応えられていなかったことが課題として浮かび上がりました。
実現した取り組み
ノアは、LINE公式アカウントを基盤に、デジタルスタンプラリーを導入。オンラインとオフラインを横断する形で実施し、コンプリート率は約47%に達しました。従来の紙のアンケートではなく、LINEを活用して10倍の規模でデータを収集。これにより、観戦経験者の91%がファンクラブに未加入とのことが判明し、アプローチ対象を明確に絞ることができました。こうした施策により、配信から開封、クリック、購入と行動の流れを明確に追えるようになり、マーケティングの効果が具体的に確認できるようになりました。
導入理由
エボラニの「anybot」は、特定のURLを見てスタンプを取得するなど、複雑なスタンプラリーを簡単に実現できます。この仕組みを通じて、ファンに楽しんでもらいながら情報を届けることが可能となり、ファンの行動を可視化するための強力なツールとして機能しています。その結果、両者のメリットを最大化することができました。
成果と今後の展望
導入当初、ノアのLINE公式アカウントには7000〜8000人の友だちがいましたが、anybotの機能により顧客理解が深化しました。観戦情報やECサイトでの大会グッズへの誘導など、ファンが求める情報を運営側が意図する形で届けることに成功しました。また、オフラインでは大会会場にQRコードを掲示することで、来場者がさらに情報を得る手段を提供しています。
今後は、ファンクラブ未加入層に向けたパーソナライズされた施策を展開する計画で、社員2人のチームでも効果的に運用できるよう、anybotが伴走する形でサポートしていきます。大会前に伝えたい情報は豊富にあり、YouTubeショートやTikTokとの連携を深め、より直感的に楽しめる「次世代の観戦体験」を提供することが目指されています。
結論
プロレスリング・ノアのこの取り組みは、ファンとの距離を縮め、データを活用した効果的なマーケティングのあり方を示しています。今後の展開が非常に楽しみです。