ファミリーマートが新たに導入する手話通訳サービス
ファミリーマートは、2025年のデフリンピックに向けて、オンライン手話通訳サービス「ミライロ・コネクト」を全国の店舗に導入することを発表しました。この試みは、コンビニ業界としては初めての取り組みであり、多彩なニーズを持つすべてのお客様の立場を考えたサービスです。
オンライン手話通訳サービスの特徴
この手話通訳サービスは、特別なアプリケーションを必要とせず、店舗内に設置された二次元コードをスマートフォンで読み込むだけで利用できます。その後、ブラウザを通じて手話通訳者とつながり、リアルタイムでのコミュニケーションを実現します。お客様は手話でコミュニケーションを図り、ストアスタッフは音声で応答する仕組みです。
具体的な利用手順
1. 店内に設置された二次元コードをスマートフォンで読み取る。
2. 表示された画面に店舗名やお名前を入力し、呼び出しボタンをタップする。
3. 手話通訳者に接続され、通訳が開始されます。
このように、非常にシンプルな流れでサービスを利用できるため、障がいを持つお客様にとっても利用しやすい環境が整います。
取り組みの背景
ファミリーマートは、2022年から全国の店舗に指差しシートやコミュニケーションボードを設置し、お買い物のサポートを行っています。しかし、デフリンピックという大きなイベントを前にして、さらなる進化を求め、このオンライン手話通訳サービスの導入が決定されました。この取り組みは、「デフリンピック」を通じて多様性の理解促進を図る絶好の機会となります。
ストアスタッフのスキル向上に向けた研修
導入店舗のストアスタッフは、手話講習会を受けることで、お客様に対するサービススキルを向上させています。この研修は手話検定資格を持つ社員が監修し、全ストアスタッフが自己学習を通じてサポートスキルを磨くことを目指しています。これにより、店舗全体の接客品質の向上にも繋がります。
ユニバーサルマナーの推進
ファミリーマートは、全店に「ユニバーサルマナーBOOK」を配信し、さまざまなお客様へ配慮した接客ができるように努めています。このマニュアルは、障がいを持つ方、外国人、高齢者、妊婦など、様々な状態やニーズを理解し、より良いコミュニケーションを図ることを目指しています。
導入の意義
株式会社ミライロの代表は、この取り組みを通じて、障がい者への合理的配慮が法的に求められる時代において、ファミリーマートの新たな挑戦が多くの人々に安心感をもたらすことを期待しています。また、一般財団法人全日本ろうあ連盟の意見としても、デフリンピックを契機に身近なコンビニで遠隔手話サービスが提供されることが、より良い共生社会への一歩となることが期待されています。
実施概要
このオンライン手話通訳サービスの実施期間は、2025年11月4日から11月30日まで。デフリンピックの開催に合わせて、東京周辺のファミリーマート48店舗で利用が可能です。この新たなサービスを通じて、ファミリーマートは多様なお客様により安心してご利用いただける店舗づくりを進めていきます。