KDDIとAVITAが手を組み、新しい接客体験を提供
2025年6月23日、KDDIが新たな「次世代リモート接客プラットフォーム」を発表し、AVITA株式会社のアバター接客サービス「AVACOM」がその中心的な役割を果たすことが決まりました。このプラットフォームは、KDDIと株式会社ローソンが進める"Real×Tech Convenience"という取り組みの一環として展開され、様々な分野でのサービスがリモートで受けられるようになります。
このサービスの最大の特徴は、利用者が専門的なサービスを専門店まで足を運ぶことなく、身近な場所で受けられるようになる点です。リモート接客により、ユーザーはより簡単に対応を受けることが可能になり、さらにはオペレーターが相談内容や利用シーンに応じた接客スタイル(アバターまたは顔出し)を選択することで、労力の軽減と顧客体験の向上を同時に実現できます。
特に「ローソン高輪ゲートウェイシティ店」は本プラットフォームの初導入店舗として注目されています。この店舗では「AVACOM」が活用され、以下の2つのアバター接客シーンが設けられています。
1. Pontaよろず相談所
この相談所ではAIアバターが最適なサービスを案内し、その後、各サービスの専門スタッフがアバターまたは顔出しで対応します。これにより、ユーザーは心理的なハードルを下げながら、スムーズに相談が行える環境が整備されています。
2. アバター店員によるセルフレジサポート
新たに3Dディスプレイを用いて表示されるアバターによるセルフレジサポートが導入されます。これによって、利用者にとってよりリアルで没入感のある接客が体験できます。
このプラットフォームでは、アバター接客が顧客からの問い合わせをより効率的に処理するためのインフラとして機能します。AIは多言語対応や手続きの自動化をはかり、顧客がより快適に利用できることを目指します。アバターの活用によって生み出される新しい雇用の形、"アバターワーカー"も注目されています。
また、AIによる接客はカスハラ(カスタマーハラスメント)の抑制にも寄与し、オペレーターの働きやすい環境づくりに貢献します。これにより、人手不足や社会課題の解決にも寄与するでしょう。
「AVACOM」とは
「AVACOM」はAVITAが提供するオンライン接客サービスで、アバターや生成AIを駆使したものであり、様々なプラットフォームに対応しています。導入からの2年で、すでに数百件の実績を持つ同サービスは、企業の業務効率の向上や人手不足の解消に役立ち、顧客接点の強化にも貢献してきました。
この新しいリモート接客モデルは、今後の接客スタイルを根本から変革するものとして期待が寄せられています。KDDIとAVITAが織りなす未来の接客シーンに、今後の展開にも注目が集まることでしょう。