神奈川の企業が挑戦する障害者雇用の新しいかたち「イノチグラス」
株式会社オープンアップウィズでは、今春から新たな取り組みとして「イノチグラス」の導入に向けた実証実験をスタートしました。このプログラムは、視覚から入る情報による影響を最大限に活かしながら、社員一人ひとりに最適な“色”を見つけ、それに基づいたメガネを作成するものです。この独自のアプローチが、どのように働きやすさと業務のパフォーマンスを向上させるか注目です。
導入の背景と目的
株式会社オープンアップウィズは、障害者雇用を主眼に置く特例子会社であり、386名の社員のうち160名が精神障害、130名が知的障害、17名が身体障害者です。昨年、同社の新代表に就任した大濱 徹氏は、障害者雇用に関する勉強会で「イノチグラス」を開発した灰谷氏と出会い、その効果に強く引き寄せられました。自らも「イノチグラス」を試し、その効果を実感したことから、社員の働きやすさを向上させようとこの実証実験を開始しました。
参加する社員は、特別に用意された約1時間の測定を受け、それぞれの色の感じ方とそれによる身体の影響を学びました。初めての経験に驚きの声をあげる社員の姿が印象的でした。こうした体験を通じて、自分自身に合った色がいかに心と体に影響を与えるかを実感する機会となっています。
イノチグラスとは
「イノチグラス」は、個々の色の感じ方を測定し、自分専用のレンズを作成することで、日常生活や業務環境において視覚情報の質を向上させるツールです。具体的には、無視できない色の影響を軽減し、集中力やパフォーマンスの向上が期待されています。特に、色によるストレスを軽減することで、より快適な作業環境を提供します。このメガネを通じて、社員の皆さんの業務効率が改善され、働きやすさが向上することを目指しています。
今後の展望
実証実験は2025年8月から10月にかけて行われ、業務処理件数などの指標を元に、導入前後の成果を比較する計画です。効果が確認され次第、社内での利用を拡大し、希望者には「イノチグラス」の提供を進める方針です。この試みは、ダイバーシティ推進の重要なモデルケースとしても期待されており、障害者雇用における先進的な取り組みとして社会の注目を集めています。
「イノチグラス」を通じて、様々な背景を持つ社員が自分に最適な色を使うことで、それぞれの働き方を大切にしながら、職場全体の生産性を高めていくことこそが、オープンアップウィズの目指す新たな働き方のスタンダードとして定着することを期待しています。
会社概要
- - 会社名: 株式会社オープンアップウィズ
- - 所在地: 神奈川県相模原市中央区南橋本2-9-10
- - 設立: 2005年7月
- - 代表者: 代表取締役 大濱 徹
- - 社員数: 386名(内、精神障害者160名、知的障害者130名、身体障害者17名在籍)
- - 事業内容: フラワーアレンジメントのデザイン・製作・発送、ステーショナリーのデザイン・製作・発送、事務受託
- - コーポレートサイト: openupwith.com
新しい“色”の力で、社員全員が活躍できる環境を整える株式会社オープンアップウィズの取り組みは、注目される価値ある試みです。