地図でたどる横濱:新しい視点で横浜を知る
2025年9月17日、株式会社有隣堂から新たに『地図でたどる横濱』が発売される。この書籍は、長い歴史を持つ季刊誌『横濱』の人気特集を再編集したものであり、横浜の豊かな地図文化と歴史の魅力を伝えてくれる一冊となっている。
発刊の背景
『横濱』は2003年に創刊され、2022年に休刊となるまで、多くの読者に支えられ、横浜の歴史や文化をビジュアルで表現し続けてきた。その中でも特に人気を博した号の一つが、第50号『横浜の地図はおもしろい』と第56号『横浜の地図を楽しむ』である。これらの号は、合計で7000部以上が売り上げられたほどの反響を呼び起こした。
特に、これらの特集には1859年の実測図や、明治・昭和期の都市地図、著名な地図製作者・吉田初三郎の鳥瞰図が多く盛り込まれており、地図を介して横浜の変遷を楽しく学ぶことができた。
書籍の構成と見どころ
本書は、112ページのA4判フルカラー仕様で展開され、各章ごとに横浜の歴史を振り返る内容になっている。特に、第1章では幕末から大正時代までの横浜の発展を、吉田新田関連の絵図を - 見ながら深く掘り下げている。
続く章では明治時代の地図を通して、都市の姿がどのように変わっていったのかを比べることができ、昭和時代の地図においては、関東大震災からの復興と繁栄を描いた鳥瞰図が掲載されている。これは、当時の歴史的背景を知るための貴重な資料となるだろう。
また、鉄道に焦点を当てた章では、横浜の鉄道網の発展を示す地図も多く紹介されており、地域の交通の歴史を理解する手助けとなる。
それぞれの章は、古い写真や絵葉書、チラシといった時代の資料も盛り込まれ、各時代の横浜の街並みを立体的に感じることができる。
媒体としての価値
本書の強みは、ただの資料集ではなく、多角的に横浜の歴史を楽しむ手段である点である。特に、カラーで大きく印刷された地図は、詳細を堪能しやすく、地図に関する豆知識を掲載した「コラム 横浜地図三昧」では、地図の不思議な一面を探求できる内容となっている。
例えば、”日吉の街がなぜ扇状なのか?”といった質問に対しての解説もあり、地図を学びながら地域への興味をさらに引き出すことができる。これにより、幅広い世代の読者に親しんでいただける内容となっている。
販売情報と流通
書籍は、税込み1980円で有隣堂各店舗や全国の書店で購入可能。地域の歴史や地図に興味がある方はもちろん、横浜を愛するすべての人にとって、必携の一冊と言えるだろう。
おわりに
『地図でたどる横濱』は、横浜の歴史を再発見し、新たな視点で楽しむことができる貴重な書籍である。これを機に、地図を通じて横浜の魅力を再確認してみてはいかがだろうか。歴史ある地図たちが、あなたを横浜の新たな旅へと誘ってくれるだろう。