食品廃棄物を用いた新しいインテリアクロック「鬼守の時計」の魅力
株式会社コルが発表した「Oni Guardian Clock(鬼守の時計)」は、静岡県袋井市の伝統工芸士集団「瓦粋」とのコラボレーションによって誕生しました。本製品は、日本の伝統建築に欠かせない「鬼瓦」のデザインを基に、食品廃棄物から生み出された新素材を使用した次世代型のインテリアクロックです。2025年7月18日の公開を予定しています。
鬼瓦とアップサイクルの融合
鬼瓦は、その形状やデザインが魔除けや守護の象徴とされてきました。その精神を受け継ぎつつ、現代のライフスタイルに調和するように進化させたのが「鬼守の時計」です。プロジェクトリーダーである瓦粋の代表、塚本勇人氏が手がけたデザインは、伝統と革新の融合を実現しており、見た目だけでなく機能性にも優れています。
循環の美学を具現化
「鬼守の時計」は、食材加工で発生する廃棄物を再利用しています。主原料として使用されるのは、籾殻燻炭、籾殻、卵殻の3つの素材です。これらは、海水由来のミネラル成分と組み合わせることで、色合いや質感を高めつつ、耐久性も兼ね備えています。特に、籾殻燻炭は深みのある黒色を発揮し、現代的な印象を与えます。
製造プロセスは、石油系原料や化学染料を使用せずに、自然乾燥と常温硬化を選び、CO₂排出を抑えることに成功しました。硬化過程では空気中のCO₂を固定できる性質を持っており、カーボンリサイクルにも貢献しています。
商品の詳細
「鬼守の時計」は、2種類のデザインから選べます。1つは「Charred Husk(炭黒)」で、燻炭の深い黒さが際立つシックな印象を持っています。もう1つは「Rice Husk(生成)」で、穀物のナチュラルな温かみを感じさせる柔らかいベージュトーンです。それぞれ、サイズは横128mm、高さ100mm、奥行55mm、重量は約300g(炭黒)および290g(生成)となっています。価格はいずれも18,700円(税込)、受注生産での提供です。
FOOD STONEについて
「FOOD STONE」は、本来廃棄される食品残渣に新たな価値を付加し、持続可能な製品を生み出すアップサイクルブランドです。コーヒーかすや果の皮、野菜の皮などを素材として用いて、独自の製法により、石のような質感に再生しています。また、他企業とのコラボレーションやOEM供給にも積極的に取り組み、持続可能な社会の実現を目指しています。
伝統工芸士集団「瓦粋」
静岡県袋井市に拠点をもつ「瓦粋」は、国宝や重要文化財の屋根装飾を手がける伝統工芸士集団です。塚本勇人氏が率いるこの集団は、伝統技術を現代に活かし、クラフトやアートの新たな価値を生み出しています。「鬼守の時計」のデザインを担当した塚本氏の技術力は、これまでの受賞実績にも裏付けられています。
まとめ
「鬼守の時計」は、食品廃棄物を駆使した循環型の製品であり、伝統工芸の技術と現代のデザインが融合した作品です。家庭やオフィスの新たなインテリアとして、またサステナブルなライフスタイルを提案するアイテムとして、多くの人々に支持されることと思います。公式サイトでの購入や詳細情報についてはぜひ訪れてみてください。