テーマパークの未来と消費傾向：日本の遊園地調査結果

昨今、日本のテーマパークや遊園地に対する関心が高まっている。特に2025年7月25日には沖縄に「ジャングリア」という自然体験型テーマパークがオープン予定で、合わせて新しい施設の登場が相次いでいる。これに伴い、訪日客の増加も影響し、国内のテーマパーク競争はますます激化している。

この背景を受け、株式会社ネオマーケティングは「1年以内にテーマパークに行ったことがある」全国の20歳以上の男女を対象に、テーマパークに関するインターネットリサーチを実施した。実施日は2025年7月7日から8日までで、有効回答数は1,000名に達している。

調査結果の概観

調査によると、テーマパーク・遊園地での1回あたりの平均支出は「10,000～14,999円」で、23.4％の回答者がこの範囲に収まった。次に多いのが「15,000～19,999円」の20.2％で、特に40代は「30,000円以上」と、高額消費を示している。この40代の特異性は、子育てが落ち着き経済的な余裕が現れたことや、社会人となった子どもとともに出かけるケースが増えていることが影響していると考えられる。

訪問スタイルの変化

テーマパークに行く時期については「平日」が38.2％で最多とされる。これは、混雑を避けて計画的に有給を取得する「計画的レジャー」の傾向が見受けられる。特に60代は49.6％が平日訪問を選んでおり、その姿勢が際立つ。一方、20代はゴールデンウィークなどの連休をアクティブに活用している様子が確認され、年齢層によって訪問スタイルが大きく異なることが浮かび上がった。

選定ポイントと重視項目

テーマパークを選ぶ際の重視ポイントでも、アトラクションの魅力が67.5％と圧倒的。年代別では、若い世代ほど効率を重視し、アクセスの良さや混雑度にも気を配る傾向が強い。一方で、シニア世代はキャラクターや世界観の重要性が増してきており、安心して楽しめる環境を求める姿勢が見て取れる。

情報収集の手段

テーマパークに関する情報収集では、SNSが圧倒的にメインの情報源であり、特に若い世代にとっては欠かせない手段となっている。女性はSNSを通じての情報収集が特に多く、男性は動画サイトを重視する傾向がある。これにより、それぞれの世代や性別で異なる情報の得方が浮き彫りになった。

まとめ

今回の調査結果から、日本におけるテーマパークの消費傾向や訪問スタイル、人気の理由などが浮き彫りになった。特に40代の高額消費や、世代による訪問スタイルの違いが確認され、マーケティング活動においてはこれらのデータが重要な指針となる。また、テーマパークの未来においては、今後も新たな体験価値を提供し続けることが必要視されている。経済的な余裕が出てきた層がテーマパークの消費を支える状況は、今後の動向を見極める上で注目を要する。