身体拘束ゼロの挑戦
2026-04-15 14:44:07

身体拘束ゼロに向けた神奈川県の先進医療とその実績

身体拘束ゼロに向けた神奈川県の先進医療とその実績



神奈川県横浜市に位置する医療法人社団元気会の横浜病院は、最近「身体拘束ゼロ」の取り組みを達成しました。そしてこのプロセスについて、令和7年度の看護研修会にて発表が行われました。身体拘束の廃止は、患者様に対する尊厳を重視した医療の質向上を目的としています。

1. 取り組みの背景と社会的課題



令和8年度に発表された厚生労働省の診療報酬改定基本方針では、安心・安全な医療の実現を目指し、身体的拘束の最小化が掲げられています。しかし、現状では8割以上の病棟で身体拘束が行われており、特に慢性期の病棟では約9割が毎日拘束を受けているという厳しい現実があります。このような状況を鑑み、横浜病院は身体拘束の廃止を決意しました。

2. 身体拘束とは何か



身体拘束は、一時的に患者様の身体的自由を制限する行為です。目的はしばしば安全の確保とされていますが、長期的な影響として身体機能の低下や認知機能の悪化が懸念されます。例えば、転落防止のためにベッドに縛ることや、チューブを抜けないようにするための措置などがその例です。このような身体拘束が常態化している現状にあって、当院ではより広い視点からの解除に取り組みました。

3. 横浜病院の挑戦と学び



横浜病院は平成24年度に全職員で身体拘束ゼロを目指すことを宣言し、試行錯誤を重ねてきました。医療現場での「命を守るためには拘束が必要」という精神論が、実際には現場を疲弊させる現状が続いていました。最初の試みでは、リスク評価を行っても実際の数字は改善せず、逆に悪循環に陥りがちでした。

その後、組織として「身体拘束を外すことだけを目的としない」という視点を見直し、根本原因を探求することにシフトしました。この転換が重要な転機となり、結果的に医学的な慣習の中に解決への道筋を見出すことができました。4年後の平成28年、ついに身体拘束ゼロを達成しました。この過程で、患者様の尊厳を守る医療の重要性を再認識しました。

4. 意義と医療現場の変化



身体拘束を廃止した結果、患者様は穏やかさを取り戻し、笑顔が増加、自由な動きによる回復事例も見受けられます。また、アクシデントの発生も減少し、病院内で「どうすればできるか」を重視する文化が生まれました。患者様の意向に寄り添い、より効果的なケアを行うことで、医療の本質が見えてきたのです。

5. 今後の方向性と新たな挑戦



横浜病院では、身体拘束ゼロを達成したことを最終目的にはしていません。今後さらに進めるべきは、患者様一人ひとりを尊重したケアの実現です。最近は「ケアする病院ネットワーク」を発足し、全国の医療機関と連携しながら、身体拘束の最小化や多職種の連携を推進しています。これにより、医療のパラダイムを変える挑戦を続ける意義を感じています。

6. まとめ



神奈川県横浜市の元気会横浜病院は、身体拘束を廃止するプロセスを経て、より患者中心の医療を実現しています。この取り組みは、患者様の生活の質を向上させるために多くの医療従事者に与える影響が大きく、他の施設にとっても新しい指標となることでしょう。今後も地域医療の発展に寄与する姿勢を持ち続けることで、医療界全体に変革をもたらすことが期待されます。


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