熱中症対策は企業の重要課題
2025年11月4日に実施された株式会社ダイイチの調査によると、働く現場での熱中症対策に対する認識が調査対象の78.4%に達していることがわかりました。この調査は建設業、製造業、運輸業に従事する500名を対象としており、企業における熱中症対策の実態を浮き彫りにしています。
調査概要
調査対象は主に建設業や製造業、運輸業の職場で働く従業員です。回答者は、男性385名、女性115名の計500名からなります。この調査は、インターネットアンケート形式で行われ、労働安全衛生法に基づいた企業の安全配慮義務に対する理解が進んでいることを示唆しています。
対策の必要性
結果として、79.4%の回答者が熱中症対策は「必要」と感じており、具体的には「必須で実施している」と「部分的に実施している」との回答がそれぞれ40.6%、38.8%でした。
しかし、その一方で2025年に使用した対策アイテムに対して「満足」と回答したのは66.5%であり、残る33.5%は不十分だと感じています。この差は、企業が実施している対策の質や効果に対する疑念を表しています。
課題の浮き彫り
また、熱中症対策が必要な場所についての回答も興味深い結果が得られました。41.0%は「屋外」で、次いで28.6%が「屋内」としています。特に配送などの現場での対策が最も重要とされており、車両内でも11.8%が必要であると報告されています。
さらに、費用負担に関しては61.8%の企業がその費用を会社が負担すると回答しており、企業の責任感が垣間見えます。しかし、21.6%は会社と従業員で負担する形式、16.6%は従業員自身が負担するという意見もあり、これが従業員の心理的負担につながっている可能性も否定できません。
2026年には、36%の企業がファン付きウェアを検討しているとのデータもあり、高機能冷感インナーや水分・塩分補給の見直しがそれぞれ35%で続いています。この新たな取り組みは、企業の意識の変化を示しています。
結論と展望
今回の調査結果が示す通り、熱中症対策は単なる季節ごとの対応に留まらず、企業のリスクマネジメントの一環として重要です。今後、企業は対策の「導入数」ではなく、実際に事故を防げる体制の構築が求められています。
実効性を重視した対策、例えば製品選定や運用ルールの整備、定期的な評価が不可欠です。企業の約8割が対策の必要性を認識しながらも、約3割が不十分に感じている実情を踏まえ、企業は持続可能な労務環境づくりに向けてさらなる努力を続けていく必要があります。これにより、全ての従業員が安心して働ける職場が実現されることを願っています。