川崎市が進めるごみ分別率向上の取り組み
川崎市では、地域のごみ分別率を改善するため、新たな取り組みを開始しました。小田急電鉄株式会社との協力によって、特別なシステム「WOOMS」を活用した実証実験が行われています。この試みは、2023年10月13日からスタートし、12月13日までの約2か月間にわたります。
WOOMSとは?
WOOMSは、インターネットに接続されたソフトウェアを利用したごみ収集サポートシステムです。各収集車にGPS機能付きのタブレット端末を設置し、これを使って様々なデータを管理します。このシステムにより、収集ルートの設定や収集状況のリアルタイム把握が可能になります。さらに、収集職員が撮影した画像を位置情報とリンクさせて共有することで、収集業務の総合的な「見える化」を実現します。
実証実験の目的
実証実験の主な目的は、下記の二点です。
1.
プラスチック製容器の混入状況を把握
普通ごみ収集時にプラスチック容器の混入が目立つ地点を特定し、そのデータを分析することで、地域毎の特性を理解し、今後の広報活動に役立てることを目指します。
2.
古紙の収集効率化
普通ごみ収集時に古紙(段ボールなど)を分けて効率よく収集し、その後の資源化量を増やそうとしています。この取り組みでは、収集時にWOOMSを使って古紙の状態を確認し、適切な回収計画を立てます。
実証実験は、川崎市の高津区および宮前区で実施され、約15,000カ所の集積所を対象に展開されます。対象車両は、市が運営する普通ごみ収集車で、約40台がこの取り組みに参加します。
川崎市の役割
川崎市はデータを基にした広報活動や分析を行い、住民からの意見をフィードバックする役割を担います。一方、小田急電鉄は、必要な資機材を無償で提供。在庫や運用の効率化も図ります。
今後の展望
実証期間終了後には、収集したデータを元に分析を行い、プラスチック混入状況や回収実績などを評価します。その結果を通じて、今後の課題を把握し、更なる取り組みの改善を図っていく予定です。
川崎市と小田急電鉄のコラボレーションによって、地域の環境が持続可能なものになることを期待しています。このような新たな取り組みを通じて、ごみ分別の重要性を再認識し、全体的な分別率向上に邁進していく所存です。