瀬戸内でのスタートアップエコシステム構築に向けた交流会が成功裏に開催
2025年11月2日、岡山市のももたろうスタートアップカフェで、「瀬戸内と大交流会〜インキュベーション施設×地銀キャピタル編〜」が行われました。このイベントは、瀬戸内エリアの起業家、投資家、金融機関、大学や支援機関など、さまざまな関係者が一堂に会し、スタートアップエコシステムの形成を促進することを目的としています。
主催者には、中四国STARTUP RUNWAY、岡山大学インキュベータ、岡山イノベーションベースなどが名を連ねました。約100人の参加者が集まり、銀行によるスタートアップ紹介、インキュベーション施設の取り組み発表、起業家によるピッチ、さらには交流会が実施され、活発な交流が展開されました。参加者は、意見交換を通じて組織の枠を超えた協力の可能性を広げる機会としていました。
このイベントでは、岡山大学から吉田昌彦専門員が登壇し、共創イノベーションラボ「KIBINOVE」や学生のアイデアを具現化する「おかやまテックガレージ」の取り組みを紹介しました。中藤寛人さんが代表を務める無花果株式会社の発表も注目を集めました。中藤さんは、教育を通じた社会の改革を目指す「教育100年プロジェクト」について語り、地域で創造する新しい学びの形を提案しました。
また、同じく岡山大学発のベンチャー企業である株式会社ビルベイスからは、プロダクトマネージャーの赤木孝臣さんが登壇し、建設業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進への取り組みについて報告しました。彼のプレゼンテーションは、業界の課題解決に向けた具体的な事例を示し、多くの聴衆の関心を引きました。
この交流会は、産学官金の連携を深め、瀬戸内地域に根差したスタートアップエコシステムの構築を目指す貴重な機会とされました。岡山大学は、今後もKIBINOVEやおかやまテックガレージを通じて地域のスタートアップ支援を強化していく方針です。地域に特化した研究大学としての役割をさらに進化させ、イノベーションの拠点として期待されています。
各発表の後には、参加者同士のネットワーキング時間が設けられ、発表者たちのアイデアに触れた参加者が直接話をする機会がありました。このように情報共有と人脈作りが進む中、今後のビジネスチャンスが生まれる瞬間を見逃さない方々が多く見られました。
参加者の声
参加者からは、子どもから大人まで多世代が関わり意見を交わす貴重な場であったとの感想が寄せられました。「起業を目指す若者たちが真剣に考えている姿が印象的でした」と語るのは地元企業の経営者。さらに、他の参加者も「新しいビジネスアイデアを聞けて刺激になった」と口にしています。このように、瀬戸内地域の未来のために重要なプラットフォームとして機能していることがうかがえます。
今後も岡山大学は、地域と連携したスタートアップ支援を通じて、持続可能な経済の発展に貢献し、地域社会の活性化を進めていくでしょう。地域中核・特色ある研究大学としてのさらなる取り組みにも、多くの期待が寄せられています。