次世代物流への挑戦
2025年12月10日から、ネスレ日本とT2は自動運転トラックを利用して、コーヒーの輸送を行う実証実験を開始します。このパートナーシップにより、高速道路上での自動運転配送が現実のものとなるでしょう。
ネスレ日本の取り組み
ネスレ日本は、1967年に日本で初めてフリーズドライ製法を取り入れた「ネスカフェ ゴールドブレンド」を発売し、以来50年以上にわたり多くのファンに愛され続けています。これまで、国内生産を姫路工場(兵庫県姫路市)で行っており、最も飲まれているソリュブルコーヒーとしての地位を確立しています。自動運転トラックによる配送を通じて、今後も変わらず品質の高いコーヒーを皆様にお届けし続けるための挑戦を行っています。
自動運転トラックの実証内容
本実証では、T2が開発したトラックを使い、名神高速から東名高速へと延びる約430~450kmの区間で自動運転を行います。これにより、供給効率の向上やドライバー不足の問題を解決し、持続可能な物流の実現を目指します。実施期間は2025年12月から2026年8月までの約8ヶ月で、合計4回のテストが予定されています。
具体的な輸送ルート
輸送ルートは関西から関東、そしてその逆方向へと設定されています。たとえば、姫路工場から千葉県の物流拠点まで640km、また横浜市から西宮市までは500kmのルートを計画しています。両輸送路では、レベル2相当の自動運転トラックが利用され、ダイレクトに荷物を配送します。
未来の展望
ネスレ日本は、自動運転技術の進展に注目し、将来的には2027年度を目指して「レベル4」の完全自動運転トラックによる幹線輸送サービスの開始を計画しています。この新しい物流システムを通じて、業界全体の効率化とカーボンニュートラルの実現を目指します。
切替拠点の設置
さらに、T2は関西で初めての無人/有人運転を切り替える拠点を兵庫県神戸市に設置する予定です。この切替拠点では、自動運転トラックの無人運転と有人運転を切り替えるための施設となり、物流のスムーズな流れを確保するための重要な役割を果たします。
持続可能な物流の実現
ネスレ日本は、トラック以外の輸送手段(貨物鉄道や船舶など)の活用を進める一方、低炭素燃料を使用する実証試験も行っています。これにより環境への負荷を軽減し、より持続可能な物流を実現するための取り組みを進めています。
終わりに
この自動運転による貨物輸送の試みは、未来の物流の一端を示すものであり、私たちの生活にどのように影響を与えるのか、今後の展開に注目です。ネスレ日本とT2の共同プロジェクトは、単なるビジネスを超え、持続可能な社会への貢献という大きな意義を持っています。