660km不連続面の研究
2026-06-14 23:21:18

660km不連続面形成の鍵を握るガーネットの新たな役割

660km不連続面形成の鍵を握るガーネットの新たな役割



地球の内部構造を解明するための研究が進む中、岡山大学と学習院大学の共同チームは、660km不連続面の形成過程におけるガーネットの重要な役割を明らかにしました。この研究は、地球マントルにおける鉱物の相転移が660km不連続面の形成を支配していることを示す画期的なもので、2026年5月25日には英国の「Nature Communications」に論文として掲載されました。

660km不連続面とは



地球内部660km付近には、地震波の速度が大きく変化する「660km不連続面」と呼ばれる境界があります。従来、この現象は主に主要鉱物リングウッダイトの分解によって説明されていました。しかし、その凹凸な構造を完全に理解するには至っていませんでした。そこで、研究チームはマントル中で2番目に多く存在する鉱物、ガーネットに注目し、新たな視点からのアプローチを試みました。

研究のアプローチ



この研究では、ガーネットとリングウッダイトが共存する条件を考慮し、高温・高圧実験を行いました。その結果、ガーネットの相転移が先行し、その過程がリングウッダイトの分解を引き起こす「連動反応」であることを発見しました。この発見が、観測される660km不連続面の構造をより一貫して説明できることを証明しました。

地球マントルの均質性



研究が進む中で、地球マントルが「異なる岩石の集まり」ではなく、均質なパイロライト組成であることを裏付ける証拠も得られました。これにより、冷たい沈み込み帯や温かいホットプルーム、平均的なマントル温度の状況でも、660km不連続面の凹凸構造が一貫して説明できることが明らかになったのです。

研究者のコメント



岡山大学惑星物質研究所の石井貴之准教授は、この研究の成果について「学生時代からの疑問に15年間取り組んできた集大成です。研究を進める中で、新しい視点が常に求められていることを実感しています。科学は常に進展しており、新たな発見は新しい問いを呼び起こします」と語っています。彼は若い研究者に、自分の探究心を大切にしてほしいと呼びかけ、「小さな疑問も、真剣に向き合うことで大きな発見につながる可能性がある」と思いを伝えました。

まとめ



この研究は、地球の深部構造を理解するための新たな知見を与えるとともに、ガーネットが660km不連続面形成の主要な要因であることを証明しました。岡山大学と学習院大学の共同研究は、地球科学の分野にとって、今後の研究の進展に寄与する重要なステップとなるでしょう。地球の内部神秘を解明し続ける研究が、さらなる発見につながることを期待しています。


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