八峰町で再生可能エネルギーの地産地消が実現！地域活性化を目指す取り組み

八峰町で進化する再生可能エネルギーの地産地消

秋田県八峰町が再生可能エネルギー（再エネ）を活用した地域活性化プロジェクトを始動しました。この取り組みは、地元で生成された電力を消費し、地域経済を活性化することを目的としています。2024年3月、株式会社エナーバンクと八峰町は連携協定を締結し、再エネの地産地消を推進しています。

プロジェクトの構成

このプロジェクトは、エナーバンクが提供する「電力リバースオークションサービス・エネオク」と、株式会社まち未来製作所が展開する「e.CYCLE」の二つの柱から成り立っています。八峰町内の風力発電所で発電された再エネ電力が八峰町内で消費されるだけでなく、横浜市を含む首都圏への流通を通じて、広く再エネ電力の普及が図られます。

八峰風力発電所

八峰町に位置する八峰風力発電所は、GE製の7基の風力タービンを組み合わせ、出力調整により合計19.95MWの電力を生み出しています。この発電所は、年間約12,500世帯分の電力を生産し、地元の公共施設や地元企業へ直接電力を供給することが計画されています。具体的には、八峰町役場や株式会社山本酒造店など、計8箇所への供給を予定しています。

効果とメリット

この取り組みにより、八峰町役場では従来の電力コストに比べ約5％のコスト削減が見込まれ、山本酒造店においては約20％のコスト削減が期待されています。また、地域内で生成された再エネ電力が地域経済に還元されることから、持続可能な地域循環モデルの実現が可能です。これにより、地域活性化の原資が生まれ、八峰町のさらなる発展に貢献することが期待されています。

e.CYCLEの役割

株式会社まち未来製作所が運営する「e.CYCLE」は、地域貢献を志向する再エネ発電所の電力を買い取り、小売電気事業者へ卸販売するという国内でもユニークなモデルを用いています。この仕組みを通じて、再エネの地産地消を促進するとともに、その収益の一部を地域に還元しています。

エネオクの仕組み

エナーバンクの「エネオク」は、小売電気事業者が最適な価格で電力を調達できるようにする競り下げ式のオークションです。この仕組みを利用することにより、需要家は適正価格での再エネ電力調達が可能となり、経済面での負担を軽減します。

町長のコメント

八峰町の堀内町長は、風力資源を利用した再エネ発電が町の活性化につながることを強調しており、エナーバンクとまち未来製作所の協力によって、町内での再エネ地産地消が実現することに喜びを表明しています。風によって発電が行われることで、地域が再生可能エネルギーを活用できる新しいモデルの構築が期待されています。

今後の展開

プロジェクトは2025年1月から実施を開始する予定です。その後も、さらに多くの再エネ発電事業者がプロジェクトに参加することで、八峰町の再エネ電力が広く普及されることが見込まれています。エナーバンクも、地域に還元されるモデルの拡大に向けて更なる取り組みを進めていくとしています。

以上の内容から、八峰町の取り組みは地域の再生可能エネルギーを活かした新しい発展の形を示すものであり、今後の展開に期待が寄せられています。