ナノ粒子の抽出と検出の新技術
最近、スペースシードホールディングス株式会社とリジェネソーム株式会社、ヨダカ技研株式会社の共同により、ナノ粒子を効率的に抽出し、同時に検出する新技術が開発されました。特許出願されたこの技術は、1mLのサンプルから、唾液や血漿などの体液中のエクソソームを含むナノ粒子を手軽に選別し、検証できる仕組みを提供します。
従来のナノ粒子抽出法の課題
これまで、ナノ粒子の抽出には超遠心分離機という大型装置を使用する必要がありました。これにより、サンプルの処理には多くの時間と労力がかかっていました。また、抽出後には別の分析装置を用いて観察する必要があり、これでは実験全体の効率が落ちてしまいます。
新技術の特徴
本技術では、以下の3つのプロセスが1つの小型なマイクロ流路装置内で行われる点が革新的です。
1.
選別と抽出: マイクロ流路内にはピラーアレイと呼ばれる微小な柱の配列があり、これを通すことで液体試料からサイズに応じてナノ粒子を選別します。
2.
同時検出: 複雑な装置を用いずに、同じ流路内でナノ粒子を即座に検出します。光学的な観察と電気的な計測の両方に対応。
3.
クローズループ制御: 検出結果に基づいて、どの画分を回収するかを選択し、流路の切替えや流量を管理します。これにより、狙った品質のナノ粒子を連続して回収することが可能になります。
小型一体型設計へのこだわり
本発明は、外部ポンプを必要としない、小型の一体型装置として設計されています。これにより、超遠心分離機や大型分析装置を持たない環境でも、ナノ粒子の抽出と検出が可能になります。特に、宇宙など微小重力の環境や医療現場におけるポイントオブケアでの利用が期待されています。
事業への影響と未来展望
スペースシードホールディングスが掲げる「宇宙×医学」のビジョンには、この新しい技術が大きな役割を果たすでしょう。細胞外小胞を用いた老化や疾患の研究において、体液中からナノ粒子を即座に選定し、分析できることは、実用的な意味を持ち、研究の効率化に寄与します。
最後に
この共同発明は、効果的なシステム開発の一環として、3社の強みを生かした結果です。ナノ粒子の研究が今後の医療や宇宙開発においてどう広がっていくのか、私たちの期待は高まる一方です。