横浜・川崎市場特報
2025-08-22 17:31:22

横浜・川崎エリアの中古マンション市場動向と将来展望

横浜・川崎エリアの中古マンション市場



2025年7月、首都圏の中古マンション市場が1990年代のバブル経済以来最も高い水準に達しました。この現象は神奈川県の横浜・川崎エリアにおいても顕著に現れていますが、地域ごとに異なる動きが存在するため、その実情を探る必要があります。

首都圏市場の全体像



東京都23区の影響が首都圏全体の市場に大きな影響を与えていることは周知の事実です。今回の高騰は東京都区部の価格がけん引している一方、神奈川県やその他の周辺県では、むしろ安定または微減傾向が見られます。このように、東京都の価格上昇が全体を覆う印象を与えているものの、実際には地域間での温度差が明確になっています。

横浜・川崎エリアの注目ポイント



特に注目すべきは、横浜・川崎エリアにおける特異な価格動向です。特に横浜市と川崎市においては、特定のエリアが成約坪単価の上昇をリードしています。例えば、横浜市神奈川区や西区、川崎市中原区はここ最近高騰しており、特に川崎市中原区は武蔵小杉を中心とした再開発が功を奏し、都心へのアクセスも良好で、過去最高価格を記録するまでに成長しています。

一方で、横浜市旭区では長期的に下落傾向が続いているにもかかわらず、2025年7月の一時的な価格上昇が認められました。この動きは一部の高額物件によるものと考えられるため、全体の価格基準として捉えるべきではありません。

中原区の「都心三区化」



川崎市中原区は、都心三区(千代田、中央、港区)に近い価格水準を持つようになっており、その動向は他のエリアに大きな影響を与える可能性があります。このエリアでは、高価格帯の物件が多く取引されており、富裕層や法人が特に注目しています。今後もこの傾向が続く可能性が高いと言えるでしょう。

また、横浜市中区は横ばい傾向にあり、山下公園や関内エリアを抱えることからブランド力は高いものの、需給関係は安定しています。それに対して、旭区の価格上昇は特殊ケースとして認識されるべきです。

今後の展望と消費者へのメッセージ



総じて、横浜・川崎エリアにおける価格の高騰は一時的なものであるという見方が強く、実際に持続的な上昇トレンドが見られるのは川崎市中原区のみです。とはいえ、このエリアの魅力は依然として残っており、東京都心との価格差があるため、長期的には再評価される余地が大きいと考えられます。

消費者にとって最も重要なことは、地域ごとの実情を把握することです。東京都23区の高騰に目を奪われることなく、地域の異なる動きを理解し、賢明な判断を下すことが求められます。特に川崎市中原区は注目すべきエリアですが、それ以外の地域については慎重に情報を収集し、無駄な投資を避けることが肝要です。

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福嶋 真司(ふくしましんじ)
マンションリサーチ株式会社データ事業開発室 不動産データ分析責任者
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