GMS量産工場進出
2025-09-25 10:53:31

次世代炭素材料GMSの量産工場が川崎に設立される

川崎市に次世代炭素材料の量産工場が誕生へ



神奈川県川崎市、新川崎地区に新たに建設される量産工場が注目を集めています。これは、株式会社3DCが次世代炭素材料「Graphene MesoSponge®(GMS)」の量産を実現するために着工するものです。 この工場の設立により、リチウムイオン電池向けの導電助剤としてのGMSの供給が始まり、同社は国内外の電池メーカーと共に商用化を進めています。

資金調達の背景



3DCは2022年に設立され、東北大学発のベンチャー企業として、GMSの社会実装を目指してきました。このたび、NEDOの「ディープテック・スタートアップ支援基金」への採択が決まり、シリーズAラウンドで24.5億円の資金調達を実現しました。これにより、量産工場の建設に本格的に着手する運びとなります。

GMSの特性と用途



GMSは、優れた電子・イオン導電性、物理的および化学的耐久性を兼ね備えた革新的な材料として、リチウムイオン電池の導電助剤として期待されています。また、将来的にはシリコン炭素複合負極の足場材としての応用も見込まれており、電池産業の次なる革新領域として大きな需要が期待されています。

3DCでは2024年2月からGMSの出荷を開始し、国内外の複数の電池メーカーとのパートナーシップを強化していく方針です。これにより、電池の性能向上とともに、環境に配慮した社会の実現も目指します。

量産工場建設の目的



新工場の建設においては、以下のような目的が設定されています:
1. GMSの量産プロセス確立のための設備投資
2. 顧客評価用・商用化GMSの供給体制の強化
3. 研究開発人材の拡充とパートナーシップの深化

このように、3DCはただ単に製品を量産するだけでなく、技術革新を通じて市場にインパクトを与えていく方針です。吉田氏は、「日本発の材料技術を世界で初めて量産する」という明確なビジョンを掲げています。さらに、電池製造工程の難易度が高いスラリー製造のプロセスについても、データ駆動型アプリケーションの開発を進めています。

話題の助成金獲得



同社は、内閣府が運営する「戦略的イノベーション創造プログラム」への採択も決定し、AI駆動型の新たな製造プロセス研究が進む中、資金面での支援を受けることが可能になりました。

電池材料の未来



3DCのvisionはシンプルです。それは「化学と物理の力で世界に幸福をもたらす」というものです。この理念の下、GMSによって電池機能と寿命を大幅に向上させ、環境にやさしいカーボンニュートラル社会の実現を目指しています。今後、量産工場が稼働し始める2026年末には、さらなる進展が期待されます。

まとめ



株式会社3DCが立足する川崎市での新たな挑戦は、次世代エネルギー素材の開発と、その実用化に向けた重要なステップとなるでしょう。国内外の電池産業に大きな影響を与える可能性を秘めており、今後の展開に目が離せません。日本の未来を担う企業として、3DCの活躍に期待しましょう。


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